感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
西澤 隆
3
ほんの少しの物しか持って行けない。万全の準備があるわけでもない。宇宙のエキスパートがいるわけでもない。だんだんとエネルギーや資材が切れひとつひとつ文明の利器が使えなくなっていく中、地球では劣等感にさいなまれてきた「その他大勢」のひとたちがなんとか生きていこうとするどこかの星での開拓物語。滅亡する地球から逃れてほかの星へ入植するというモチーフを借りての「このままでは今の世界は継続不可能なのかもしれない」という漠然とした恐れを描くお話を、それでもこどもたちの希望で結ぶのは、書き手の「願い」なのだろうなあ。2014/05/28
レニ
3
20年以上前の蔵書を再読。 地球が災害で消滅してしまうため、宇宙船で別の星へ逃げるパティたち貧しい国からの最後の脱出者。ついに地球との通信も途絶える。着いた先でどうしようもなくなったら、全員で服毒自殺をするという決まり。4年も宇宙を漂って着いた先の星での生活。など、子供心に怖い本として記憶していたが、今読むと、明るさも描かれていた。小さい子たちの冒険心や行動力が、大人を引っ張り新たな発見をしたりする。作者が言いたかったのは、子供たちが希望の光であるということだったのかもしれない。2014/04/05
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- 和書
- 造園用語辞典 (第3版)