感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
遠い日
7
嶋田忠さんの『鳥のいる風景』で、ハクセキレイのハシボソガラスへの猛追撃のショットを見たことから、こちらへ。本書のセキレイはセグロセキレイ。小笠原氏による観察と生態の追求をまとめたもの。長年の観察から個体の識別ができることから、1羽のセグロセキレイをチビと名付け、巣立ちから求愛、結婚、営巣、産卵と孵化、子育て、ヒナの巣立ちまでをお話というより、子どものための科学書として著している。人の悪意により片足になったチビの生き抜くことへの執念のような暮らしに時として胸が熱くなる。命を繋ぐことへの勤勉さにも頭が下がる。2017/02/07




