内容説明
心をつなぐピアノの音色。きっと、誰かが待っている。
著者等紹介
石田真理［イシダマリ］
名古屋市生れ。京都外国語大学フランス語学科卒業。奈良県在住。『オオカミくんはピアニスト』で２００４年新風舎出版賞ビジュアル部門最優秀賞受賞。２００５年単行本化。２００６年ボローニャ国際児童図書展出展後、２か国にて翻訳される。２００７年アニメーション映画化され、各国映画祭の招待、ノミネート作品となる（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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匠
135
孤高と言ってしまえばカッコいいがどんなに才能が認められていても、普段は孤独。海や草原、森から演奏依頼が届けば自分１人でピアノを引きずって何日もかけて弾きに行く。しかも報奨としていただくのは自分の役に立たないものがほとんどで。オオカミに食べられるぞ！って噂で逃げられて。それで傷つかないわけがない。無償どころか労力体力まで使ってる彼が不憫に思えて仕方なかった。そんなだからラストはとても意味深に思えてならない。これは読む人によって様々な受け取り方あるだろうけれど、僕には『幸福な王子』にも匹敵するせつなさだった。2014/03/13
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
91
オオカミくんはピアニスト。そして、ひとりぼっち。「ピアノを弾いて」と手紙をもらえば、どんなに遠くでも出かけていきます。海辺でカモメたちのために、森の小さな動物たちのために、草原でヒツジたちのために……。彼らがお礼にくれる贈り物はあまり嬉しくはなかったけど、耳に貝殻を当てれば海の音が聴こえます。時々泣きそうな気分になった時は、彼らの喜ぶ顔を思い出します。読み友さんがおっしゃっていた通り、シャイでイケメンのオオカミくんが魅力的。♪おやすみ ピアノ ピアノ ラララ ラララ おつきさま♪ 2008年9月初版。2015/07/09
masa@レビューお休み中
56
格好いい！いや、これ見ちゃうとオオカミくんに惚れてしまうでしょ！！立ってても、横になってても、様になっていて格好いいんだなぁ。孤高のピアニストという言葉がぴったりのオオカミくん。いつも一人なんだけど、ある日、一通の手紙が届いたことで状況が変わる。オオカミくんは、ピアノを引きずって、ある場所へ向かうのだ。一人でいることが当たり前でも淋しくなったり、孤独を感じたりする。決して何も感じなくなっている訳ではないんだ。ただ、それと同じ分量でピアニストであること、アーティストであることの覚悟が必要なんだと思う。2012/05/11
seacalf
55
タイトルと表紙に一目惚れ。オオカミくんの佇まいがいちいち素敵。貝殻や森の葉っぱがいっぱい溢れてくる手紙が講演依頼。グランドピアノを引っ張って野を越え山を越え。孤高のファンタジスタの演奏に聞き惚れているシーンの数々がまるで夢のように美しい。さすがに羊たちはどうかなと思っていたら、案の定ちょっと切ないパターン。でもオオカミくんはめげたりしない。孤独を繰り返しながらも、また新たな講演依頼の手紙が届くから。2020/07/04
hundredpink
53
孤高のオオカミの奏でる音色はどんなんだろう。絵本だからこそ想像がひろがる。2015/11/02
