出版社内容情報
陶芸家、「土楽」福森さんは美味しいものを作り続け、日常に、もてなしにこれぞ日本の味と定評がある。伊賀の里から発信する自然と一体となった、新鮮な料理を紹介。故白洲正子氏との対談も付記。
春
春の芽吹きを食する山菜てんぷら
山菜てんぷら/かき揚げ
春色をめでるすみれご飯と吸い物
すみれご飯/湯葉とすみれの吸い物
一瞬の刻をつかまえて花山椒を満喫
かしわの花山椒鍋/花山椒のステーキ/ほたるいかの塩辛/
山ぶきと花山椒の煮物
野生を楽しむ わらび
たたきわらび/わらびの二杯酢
わらびご飯
豚の角煮とわらびの炊合せ
野生を楽しむ 山うど、いたどり、こしあぶら
山うどのきんぴら
いたどりのサラダ/こしあぶらのごまあえ
春盛りなり。遊びをせんとや…
弁当献立 抜き菜入り牛肉炒め/きんぴらごぼう
かぼちゃの煮物
ルッコラ入り卵焼き
野三つ葉入り卵焼き
いざ出発。山道を小1時間、目的地は雨乞の岩。
人がおおぜい集まった。では、すしを作ろう。
かやくずし
すしが残ったら 蒸しずし/あり合せを集めて◎冷しうどん
朴の枝を持ち帰って。
じゃこみそ/土楽流朴葉みそ
あいなめの朴葉蒸し
山椒もたわわに実をつけた。
牛肉の和風煮込み、山椒ソース/山椒昆布
春を素直に味わう。
実えんどうの塩ゆで熱々/焼きたけのこ
夏
畑の恵みを享受する季。夏野菜のいろいろ。
採れたてきゅうりの丸ごと、梅酢だれ
ずいきのきんぴら/ずいきと枝豆のごまあえ
かぼちゃの花のみそ汁
にんじん葉と樋湯葉のあんかけ/にんじん葉のひたし
夏の朝食、白粥に添えて
白粥/抜き菜の即席漬け/ぬか漬け
なす三昧で夏は過ぎる
にしんとなすの炊合せ/焼きなす
賀茂なすの田楽
夏の愉しみは鮎釣りに極まる。
釣果の鮎を塩焼きにする。
鮎の塩焼き
川からの恵み 手長えび、どじょう
手長えびと三度豆のから揚げ
どじょうのかば焼き/柳川鍋
湖からの恵み うなぎ
うなぎの白焼きと、かば焼き
海からの恵み すずき、うに、あわび、車えび
すずきの一夜干し、たで酢添え
うに茶漬け
蒸しあわびと蓴菜の梅肉だれ
あわびの丸揚げ、肝だれ添え
えびの塩蒸し、キーウィソース
のどごしの冷たさ、なめらかさも夏の馳走。
冷ややっこ/豚の冷しゃぶ
暑中、元気が出るご飯
親子丼
鶏皮入り焼き飯
秋
新米が穫れた。ここから一年の口福が始まる。
畑も次々に収穫時を迎える。
八つ頭と山東菜の
内容説明
三重県阿山郡阿山町丸柱。ここが陶芸家・福森雅武が住む地で、古くから焼き物で知られた里である。「土楽」を代々継ぐ福森家だが、福森雅武は「自分はあくまで初代のつもり」と、独自の創作を行なってきた。裏山を控える敷地内には、母屋、工房、ガス窯の仕事場、納屋など幾棟もが点在し、三基の登り窯の辺りには野菜畑が耕されている。この地を中心に著者は、山の木や花を採っては活け、季節に応じてさまざまに料理を楽しむという、自然と一体になった生活をくり広げている。山里とはいっても京都や琵琶湖に近く、反対側には伊勢湾が広がり、地元には肉も米も山菜野菜もと優れた食材に恵まれた地である。「窯を焚くときは自分が火の気持ちになる、火と闘うのではなく火と一体となるつもり」と語る言葉は、そのまま、料理への姿勢となっていよう。季節を追って、その料理を紹介する。
目次
春(春の芽吹きを食する山菜てんぷら。;春色をめでるすみれご飯と吸い物。 ほか)
夏(畑の恵みを享受する季。夏野菜のいろいろ。;夏の朝食、白粥に添えて。 ほか)
秋(新米が穫れた。ここから一年の口福が始まる。;畑も次々に収穫時を迎える。 ほか)
冬(霜を受けた野菜の冴え。;鴨ロースと野菜を合わせる。 ほか)