出版社内容情報
心を閉ざした少女、ミアが迷いこんだのは「いらないものがいる町」。町の住人たちは、家に閉じこもったままのミアを心配して、すてきなことを思いつくのですが……。村上雅郁×カシワイがつくる初めての絵本。
【目次】
著者等紹介
村上雅郁[ムラカミマサフミ]
1991年生まれ。鎌倉市に育つ。2011年より本格的に児童文学の創作を始める。第2回フレーベル館ものがたり新人賞大賞受賞作『あの子の秘密』(「ハロー・マイ・フレンド」改題)にて2019年にデビュー。同作で第49回児童文芸新人賞を受賞
カシワイ[カシワイ]
イラストレーター・漫画家。漫画や書籍の装画・挿絵などを中心に幅広く活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
139
村上雅郁さんの沁み入るやさしさと、清らかに透きとおるカシワイさんの絵が、哀しみからの再生を描いている。いらないものが集まる町に一人の人間が迷い込んでくる。塞ぎ込んでしまった気持ちを抱えたまま。そこには魔女がいて、寂しさを感じたあらゆるものに命を吹き込んでいる。でも、心を閉ざしたままを望むものもいる。それはもしかしたら大切な人との再会を待っているのかもしれない。好きだったのに離ればなれになったもの、もう会えないと諦めてしまったもの、記憶を手繰り寄せれば心の中にきっと灯る。光があればまた歩き出すことができる。2026/06/18
小崎アキ【知る人ぞ知る本棚】
38
ページを開くと、気づいたら町の中にいた。 「なんとかしたいのに、どうにもならない」「自分なんて必要とされていない」 そんな気持ちを抱えていたからだ。主人公が閉じこもる姿が自分と重なった。 でも不思議なことに、この絵本はテーマのしんどさより先に町のかわいさが目にとまった。ここに住みたい、とまず思う。読後、気持ちが少し楽になった。│未読者向け解説記事⇒https://aki-o1984.hateblo.jp/entry/2026/06/13/1200002026/06/13
seacalf
37
儚いまぼろしのような、夢の世界に踏み入れたような柔らかいタッチの絵が和ませてくれる。登場するのは魔女に命を吹き込まれた「いらないもの」たち。心ない言葉を浴びせられて自分は役立たずだと思い込むミアに、パレードを企画したり、スープを振る舞ったり、元気づけようと奮闘する。「いつだって、あなたがするべきことはひとつ。あなたがしたいと思うこと」、魔女はそう言って懐かしいハーモニカを吹くミアの背中をそっと押してくれる。ミアのみならず読者にも控えめながら確かなメッセージを感じる。優しい物語をたっぷり味わうことが出来た。2026/07/01
りらこ
33
世の中にたくさんあふれるものたち。どんどんと古くなっていって、いらないよね?って捨てられていきます。 この町は魔女が、「いらないもの」を「いるもの」に変身させて暮らしています。 不思議な世界。魔女の部屋は魅力的なものであふれていて、すてき。その町に「ミア」がやってきて。 心を閉ざしたミアは、自分がいらない人間だと思っています。心がとけて、開いていくのは何をきっかけに?それって無理して開かせなくちゃならないもの? ちょっと震えます。だって自分もどこか「いらない」人なんじゃないかって思っているから。 2026/06/27
まる子
32
魔女が作った町。それは必要とされなくなった物が集まる町だった。ある時、ミアがこの街に迷い込み…。彼女は「自分がしたいことはない」と、自分の気持ちにフタをしてしまっている中で、魔女が差し出したハーモニカ。これはかつて私が使っていた物。そして息を吹きかけると蘇る忘れていた記憶。もし、あなたにもそのような記憶があるなら、この町で自分の気持ちに向き合ってみるのも良いかも知れませんよ。悩める10代〜大人におすすめ✨村上雅郁さん×カシワイさんのコンビが小さめ絵本に!2026/07/31




