出版社内容情報
千歌のうちでいっしょにくらすことになった“あっくん”は、なんか変!
ブドウをわざわざナイフとフォークで食べるし、
魚はこなごなになるまで念入りに骨を取る。
いつも机の上に合わせるように本を置いて、
きちんとした姿勢で、きちんと本を読む。
きっと「キチント星」から来た「キチント星人」なんだ!
なにが変でなにがふつうなんだろう?
「ちがい」を楽しみ、自分らしさを大切に思える物語。
内容説明
きちんとしすぎ!とにかく、変!いっしょにくらすことになった“あっくん”は、わたしと正反対!うまくやっていけるかな…ゆううつだあ。
著者等紹介
佐藤まどか[サトウマドカ]
東京都出身、イタリア在住。第22回ニッサン童話と絵本のグランプリで童話大賞を受賞した『水色の足ひれ』(BL出版)でデビュー。主な作品に『アドリブ』(第60回日本児童文学者協会賞・第6回児童ペン賞小説賞受賞)など多数。季節風同人
中田いくみ[ナカダイクミ]
埼玉県出身。画家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nyah
38
大雑把な千歌家族の家で同居することになったハトコのあっくん(秋人)。細かく丁寧な潔癖症。ブドウをナイフとフォークで食べるし、 魚はこなごなになるまで念入りに骨を取る。お風呂は一番風呂しかダメ。全てにおいて姿勢が良い。「キチント星人」とあだ名をこっそりつけた千歌。他人と違って良いと思えること。ロボットじゃなく人間なんだから。あっくんは一歳で両親を亡くし、祖父母に育てられ、祖父が亡くなり祖母が病気、更に親戚に預けられたけど、そこも長居できなくて‥。境遇もその性格もしんどそう。千歌の家族になれて良かったね。2025/01/11
ほんわか・かめ
14
ある事情で一緒に暮らすことになったキチント星人ことあっくん。大雑把な千歌とは真逆。他の人と少し変わっているとは言え、それがからかっていい理由にはならない。最後はどちらも、そして友達も、歩み寄る形で良かった。多様性が盛り込まれているけど、重くなりすぎずに気づきを与えてくれる。おばあちゃんが元気でありますように。4年生くらいから。2024/09/08
遠い日
7
多様性の物語を実にわかりやすく描く。キチントもオオザッパも自分の個性。自分に引きつけてばかりでは、この世は生きにくい。他人のこだわりも認められないと、窮屈でやっていられない。小4の千歌の家族になったあっくんは、生まれ月の関係で兄であっても同学年になる。あっくんの潔癖症と千歌の大雑把。全く相容れないふうのふたりが同じ屋根の下、お互いに歩み寄っていく。千歌と交わることで頑なに見えたあっくんも変わっていく。子どものポテンシャルはすごい。認め合えればそこからの一歩は楽しい。だって家族だもんね。2024/07/23
nago
3
キチンとしているあっくんが、おおざっぱな千歌の家の一員に!家族、四年生のクラスメイト、キャンプのメンバーなどと共に過ごしながら知りあっていく。それぞれ違うところがあって、それを知ろうとすることで分かることがある。みんな同じならそんなのはクローン人間だよね!同感。2024/10/15
ゆうぴょん
2
中1娘と。小学校中学年向けだけども💦 佐藤まどかさんの描く世界が親子で好きです。事情がありはとこのあっくんと暮らすことになった千歌。おおざっぱで楽天家の千歌一家と几帳面なあっくん。こだわりは人それぞれ、それも多様性。あっくんの几帳面さにイライラしながらも受け入れていく千歌の変化が爽やかに描かれていてよかった。うちの娘はおおざっぱさんですが。2025/01/28
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