出版社内容情報
ことばあそびの名手であり愛猫家で知られる詩人・石津ちひろがうたいあげる、亡きねこへの思い。
内容説明
あのねこの、なきごえも、ぬくもりも、わたしはけっして忘れない。ことばあそびの名手であり、愛猫家で知られる詩人・石津ちひろがいまは亡き飼いねこへの思いをはじめてつづる。宇野亞喜良の美しい装画で彩られた、心に響く一冊。
著者等紹介
石津ちひろ[イシズチヒロ]
愛媛県生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。3年間のフランス滞在を経て、絵本作家・翻訳家として活躍中。『なぞなぞのたび』(フレーベル館)でボローニャ国際児童図書展絵本賞、『あしたうちにねこがくるの』(講談社)で日本絵本賞、『あしたのあたしはあたらしいあたし』(理論社)で三越左千夫少年詩賞を受賞
宇野亞喜良[ウノアキラ]
愛知県生まれ。名古屋市立工芸高校図案科卒業。グラフィックデザイナー、イラストレーターとして早くから活躍し、出版・広告・舞台美術等多方面にわたる作品がある。日宣美展特選、日宣美会員賞、講談社出版文化賞さしえ賞、赤い鳥さし絵賞、東京イラストレーターズ・クラブ賞などを受賞。1999年紫綬褒章受章。2010年旭日小綬章受章。2017年にアーティストグッズブランドQXQXを立ち上げる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
101
【猫本を読もう読書会】宇野亜喜良さんのイラストに惹かれてまた読んでしまいました、いなくなって初めて気づくかけがいのないもの愛おしいねこの魅力が描かれた猫好きさんには納得のしぐさやもふもふ、ずっと空から見守ってくれている。2019/02/24
ぶち
96
石津ちひろさんの亡き猫への想いを宇野亞喜良さんが美しい絵で表現した絵本。いなくなって気が付くのは、かけがえのなさ。あのねこの、においも、なきごえも、長いしっぽも、りっぱなひげも、緑の瞳も、すべてが愛おしい。猫への想いが淡々とした言葉と絵で表現されて、それがかえって読者の胸に響くのです。文字が一つずつ増えていく文章があります。それにつれて、少しずつ感情が高ぶっていきます。そして、その後、文字が一つずつ減っていき、それにつれて気持ちも落ち着いていきます。大人のための言葉遊びといったところでしょうか....2019/06/05
吉田あや
77
自分の心の中を幸せと愛しさでどんどん色濃く埋めていった猫が旅立つ。かけがえのない猫の存在を日常の其処此処から失っていく哀しみ。その存在は目に見えずとも形を変えそっと傍にいてくれると、不思議な文字の仕掛けでゆっくりと満たしていってくれる。お花で猫のヒゲを模す女の子がとてもかわいくて、先住猫たちとの何気ない幸せの日々を重ねて頬が緩む。しっぽもヒゲもフカフカなお腹も、気まぐれな心も。全部全部忘れられない、全ての愛しい猫。2020/02/20
アキ
71
この絵本はひとめぼれ。宇野亞喜良の憂いを含んだ猫のような女の子と、何か企んでるかのような不気味な猫の顔。そして、ひらがなの文章でグラフィックを作ったり、遊び心満載の石津ちひろの文章。最愛の猫ちゃんがいなくなって、改めてかけがえのない存在だってわかった時のとってもせつない胸の内。ネコがいなくなって切ない顔の表紙の女の子が、いつぷいっといなくなってもおかしくない猫ちゃんのように見えるのは私だけ?2020/03/31
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
64
87/100点 宇野さんの絵が魅力的な絵本。そして愛猫を亡くしたことのある者なら絶対ウルッとくる一冊。いなくなって分かる愛しさ・・・かけがえのないものの大切さをしみじみと感じさせられました。2020/07/23