内容説明
ガンバリルおじさんは、こころやさしいおじさんです。こまっているひとや、どうぶつたちをたすけるため、きょうもきっと、どこかでかつやくしています…。昭和53年刊の復刊。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鷺@みんさー
43
大人になるとつい、偽善だとか、子ども向けに良い風に描きすぎだとか、理想が過ぎるとか、思ったりもしてしまうんだけど、こんな世の中だからこそ、全く他意の無い無償の善意のかたまりが、今頃心に響くなぁと思った。難しいことは考えずに、おじさんは優しくて、厳しい冬山で死にかけている人を放っておけないだけだと、素直に読めばいい。ま私もなんだんだ言って、目の前に死にそうな人がいたら、とりあえず一生懸命できることをするんだろうし。傷つくことの多い世の中だけど、ごく自然な感情として、まず助けようとする気持ちは人間にきっとある2024/03/25
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
17
雪深い山に住んでいるガンバリルおじさんは、遭難した人や動物を助ける優しい人。熱々の豆のスープをご馳走します。自分のことはおいておいて、人(動物)助けをするおじさんこそ、熱々な人です。2021/09/07
遠い日
10
「無私」の人、ガンバリルおじさん。自分以外のすべてのものに注いだ愛が深いからこそ、奇跡は起きた。最後の豆スープまで困った人にあげるのは、分を知る者の凛とした強さ。飾らない人柄、あっさりと事実を受け止める謙虚さ、そんなところがすてきなガンバリルおじさん。2015/05/03
Naomi
9
図書館返却棚で見つけ、読んだことがなかったので借りてみました。雪が深い峠に住むガンバリルおじさんは、死にそうな旅人やケガをした動物を助けます。最後の1杯のまめスープもあげてしまいますが・・・。ちょっと不思議なお話。著者自身があとがきで言われているように、「アンパンマンやジャムおじさんの原型になっているようなところもあり、やなせメルヘンに流れているスピリットは、今も昔もあまり変わっていない」そんな感じです。「あせらなくてもみんなに親切にしていれば、不思議に自分も生きていかれると」わたしも信じていきたいです。2013/10/29
ヒラP@ehon.gohon
8
やなせたかしさんならではの、博愛精神に満ちたお話です。 人のために尽くして、貧乏生活を享受して当たり前のように生活する姿には、ただただ賞賛あるのみです。 そんな暮らしを助けに来たのが雪だるまだったり、そのままを受け入れるガンバリルおじさんのあっけらかんには、余計な理窟はいらないようです。2015/12/12