内容説明
本書は、英国自然死センターが作成した死にまつわるさまざまなことについてのハンドブックである。そこには、死もまた人間の自然な営みのひとつであるから、無闇に怖がったり無視したりせず、肯定的にとらえようという思想が流れている。その観点から本書は、先人たちの自然な死に方を数多く紹介し、そうした尊厳ある死を迎えるにはどうすればいいか、死にゆく人とどう接すればいいか、さらには棺の作り方、葬式の仕方、墓地のあり方にまで言及し、最後に死にゆく人の権利章典を高らかに謳いあげる。
目次
第1章 自然死を求めて
第2章 意識的な死を迎えるために
第3章 臨死体験
第4章 死のトレーニング
第5章 死にゆく人にどう接するか
第6章 手作りの葬式
第7章 悲しみを「改善」する
第8章 死にゆく人の宣言書
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やまはるか
10
読メ登録者なし。忌避されているならと敢えて書くことに。自殺者の家族、幼い子を失くした家族、親を亡くした幼い子供の悲しみを「改善」すべく取り上げる。死に方として死を穏やかに自然に受け入れることを目指している。1991年イギリスに自然死センターを設立したのは宗教家ではなく3人の心理療法士で、死に関することを臨死体験から葬式まで多面的に取り上げる。「読み進むうち、何故か死への恐怖がやわらぎ、死が「自然なもの」に思えてくる。」と訳者あとがき。自らの死を人生の中のひとつの出来事として捉えられる気がした。2020/11/11
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