サラ・ブックス<br> 歌川家の伝承が明かす「写楽の実像」を6代・豊国が検証した

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歌川家の伝承が明かす「写楽の実像」を6代・豊国が検証した

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  • サイズ B6判/ページ数 276p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784576880389
  • NDC分類 721.8
  • Cコード C0095

内容説明

幻の浮世絵師「写楽」の謎をめぐって、これまで多くの論争が起こったが、昭和60年、京都芸大・梅原猛氏の「写楽は豊国である」説に、ついに歌川家200年の沈黙は破られた。256名という最大規模の浮世絵師集団を率いた歌川家の伝承には、同時代を生きた写楽に関するものも数多く残されていた。文化元年生まれの祖父、嘉永5年生まれの父、明治36年生まれの著者、この3代=2世紀の間、歌川家に語り伝えられた写楽の実像を明かし、驚くべき秘密を公表する。

目次

序章 歌川家に残る謎の言葉(沈黙を破った歌川200年の伝承;謎の言葉を追って)
第1章 幻の浮世絵師「写楽」の謎(歴史に登場した写楽;「写楽謎」の整理学;写楽という名の人々)
第2章 伝承が明かす写楽の実像(歌川の伝承とは;写楽の実像―伝承の語る写楽の生涯)
第3章 写楽追跡す―伝承の検証(謎をとく馬琴の記録;驚くべき写楽の秘密)
終章 伝承が歴史にかわる日(史実の空白に挑む)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

AICHAN

33
図書館本。札幌に「写楽」という名の寿司店がある。入ったことはないが、出入りする客層が比較的高齢で身なりがいいことから、高級店なんだろう。写楽という名前はそれ以前から聞いたことはあるが、その寿司店を見たことで記憶が呼び戻された。謎の人物だということだ。この本は、歌川豊国弟6代が、祖父(写楽と同時代人)の語った写楽について書いている。それによると写楽は欄間の彫り師だった。いろいろ「検証」しているが、写楽関係の資料はほとんどないので検証しようもない。俺は祖父からこう聞いた、聞いたのは事実だと開き直る本。2018/08/09

へいがぁ

4
昔は阿波の能役者だと思っていましたが、ここ数年で島田御大の説(?)に惹かれています。本書は同業者一門としての伝承をまとめた力作です。一部説の否定や伝承の一部になるほどと思わせる箇所はありました。決定的な証拠が出てくるものでもないのでしょうから、新説が出たら読んでいきたいです。2017/06/27

3
昭和六十三年刊行。当時八十五歳の六代歌川豊国(自称)による写楽謎解き本であります。本書が唱える写楽の正体は欄間彫り職人なのですが、それ以上に衝撃的なのは著者が説明する歌川一門の真実。歌川家は幕府から捨扶持をもらい、寺社奉行の下で江戸の諜報活動に従事していたのだとか。正史の四代豊国は幕末維新のどさくさで無断で名乗ったニセモノで、歌川家の正統は著者の家系。歌川家の古文書は関東大震災で失われて存在せず、もはや家伝しか残っていないというお話です。あーっ、これ、江戸しぐさや東日流外三郡誌と同じパターンだ! 星4つ。2020/05/19

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