出版社内容情報
出羽横手藩十万石内山城守盛義の馬廻りであったが、野駆けに随行中、盗賊から藩主を守った事件をきっかけに、留守居役に抜擢された椿平九郎二十七歳。
横手藩相伝の秘剣「朧崩し」の伝承者で、実直で曲がったことが大嫌い。
そのため、老練さを要求される留守居役の役目に悩み、迷いながらもながらもお家のために奮闘することに。
新シリーズ第2弾!!
内容説明
出羽横手藩十万石大内山城守盛義の上屋敷表門脇の番小屋に駆け込んできた侍がいた。駆け込み―この時代、助けを求め駆け込まれた武士を武家屋敷は匿うのが定法とされている。駆け込まれた武家屋敷は追手に備え、門を閉ざす。拙者、柳田備前守さま家来、牛島庄次郎と申します―。牛島は肩から背中が斬り裂かれ、出血している。横手藩留守居役、椿平九郎は…。
著者等紹介
早見俊[ハヤミシュン]
1961年、岐阜県岐阜市に生まれる。法政大学経営学部卒業。会社員を経て作家活動に入る。著作多数ある。2017年、「居眠り同心 影御用シリーズ」(二見時代小説文庫)と「佃島用心棒日誌シリーズ」(角川文庫)により、第6回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
70
椿平九郎 留守居秘録「黄金の大黒」2巻。出羽横手藩藩主義義の上屋敷に駆け込みしてきた侍を匿う事から物語が展開、1巻に比べると、藩と藩の駆け引きに手こずりる椿平九郎、痛快な活躍が少し影を潜めたかな。 2021/08/14
やま
52
虎退治の椿平九郎の活躍の物語です。時は、文政四年(1821)。出羽横手藩大内家十万石の江戸留守居役で横手神道流の遣いて椿平九郎清正28才は、江戸家老兼留守居役の矢代清蔵の推挙によって、昨年、藩重職である江戸留守居役に抜擢された。石高は、三百石。柳田備前守の家来で家禄三十石の平士である牛島庄次郎と名乗る者が、出羽横手藩の江戸上屋敷に駆け込んできた。柳田家は九州、肥前水前寺城主で、外様で石高は十万石である。横手藩の藩主、大内山城守盛義は、駆けこんで来た者を匿うのは、武家の定法として牛島を屋敷内に匿った。2024/08/23