出版社内容情報
故あって船宿『篠屋』の住み込み女中になった綾。人と船の行き交う神田柳橋に巻き起こる事件を、しっとりとした筆致で描く時代推理
内容説明
成島の殿様こと成島柳北は一月前に騎兵頭を辞め外国奉行に。れっきとした幕臣ながら柳橋では誰もが知る粋人中の粋人。人気絶頂の噺家三遊亭圓朝は人には言えぬ悩み事をかかえていた。だが、あの柳北が今、政治のはざまで苦労を強いられていると知り、心が少し軽くなった気がする。散々な目に遭っているのは、自分ばかりじゃないのだと。(第四話「しぐれ迷い橋」)
著者等紹介
森真沙子[モリマサコ]
奈良女子大学文学部卒業後、雑誌、週刊誌の記者を経て1979年『バラード・イン・ブルー』で第33回小説現代新人賞を受賞し、文壇デビュー。以後、近代史や現代史に材を採ったミステリー作品で活躍し、近年では中世、古代史にも範囲を広げ、歴史推理や歴史伝奇作品を精力的に発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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真理そら
54
篤姫が登場しそうになったり慶喜が大阪から逃げ帰った件にまつわるアレコレが中心になっていて楽しく読んだけれど、柳橋ものがたりらしくないともいえるかも。2021/02/28
ひさか
12
2021年3月二見時代小説文庫刊。書下ろし。シリーズ6作目。冬の朝顔、月に吠える、麗人、しぐれ迷い橋、篤姫様お成り、の幕末の時代を意識した5つの連作短編。冬の朝顔が良かった。それ意外は、幕末は感じさせるもののあまり興味を惹かれませんでした。篤姫様お成りなんか、梯子を外されたような話で、がっかりしちゃいました。2021/05/04
goodchoice
1
このシリーズも第6巻となったが、初めのころに比べ、少し筋立ての様相が変わり、個人的には面白くなくなったと感ずる。2021/05/22