出版社内容情報
現代の柳派の祖ともいえる初代談洲楼燕枝による『西海屋騒動』、 三代目春風亭柳枝『唐土模様倭粋子』を元にした小説。任侠をテーマにした作品。
「人生そのものが博打なんだよ」―軽井沢の有名旅籠の次男として育った理吉。恵まれた生活を送っていたものの、家族との距離を感じ、心はいつも満たされないままに、兄の新吉のものをくすねては、新吉と喧嘩になる毎日。
やがて博打を覚えた理吉は、西海屋に流れ、そこで頭角をあらわしていくが……業と欲に呑まれ、因縁に絡み取られていく――
古典落語の小説化シリーズ、『小説 真景累ヶ淵』『小説 牡丹灯籠』『小説 らくだ』に続く第4作。
内容説明
てめえらは、何度俺から奪えばそれで気が済むんだ。軽井沢の有名旅籠の次男として育った理吉。裕福な環境で恵まれた生活を送っていたものの、なぜか家族との距離を感じ、心はいつも満たされずにいた。そうした心の飢えを埋めるかのように兄・新吉のものをくすねては、新吉と喧嘩になる毎日。やがて新吉は侠の世界に飛び出すが、理吉は家業の手伝いをするのみ。旅籠の下働きの定丸に誘われるままに、博打を覚えたがために家を追われ、西海屋に流れ着く。番頭の慶蔵のもとで頭角を現すが…業と欲に呑まれ、因縁に絡み取られていく―因果と侠の中で揺れる、流転と転落の男の物語。
著者等紹介
谷津矢車[ヤツヤグルマ]
1986年東京都生まれ。駒澤大学文学部歴史学科卒。2012年『蒲生の記』で第18回歴史群像大賞優秀賞受賞。13年『洛中洛外画狂伝狩野永徳』でデビュー。二作目『蔦屋』が評判を呼び、若手歴史時代小説家として注目を集める。18年『おもちゃ絵芳藤』で第7回歴史時代作家クラブ賞作品賞受賞。20年『廉太郎ノオト』が第66回青少年読書感想文全国コンクール課題作品(高等学校の部)に選出(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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