出版社内容情報
グリム童話から日本昔話まで38話の、ほのぼのと暖かな世界とは程遠い、グロテスクで残酷な記述に満ちあふれた意外な恐怖世界。
内容説明
『白雪姫』の原典では、実の母がわが娘の美しさをねたんで何度も殺そうとし、死体と内臓を美容のために食べようとしたが失敗。最後には焼けた鉄靴を履かされて処刑される!―『灰かぶり(シンデレラ)』『赤ずきん』『人魚姫』『三匹の子ブタ』から『瓜子姫』『浦島太郎』『舌切り雀』まで、有名な童話や日本昔話38話の今に伝わるほのぼのしたストーリーとは裏腹の、残酷極まりない本当の姿をあぶりだす。
目次
第1章 戦慄のグリム童話
第2章 罪深きお姫様たち
第3章 物の怪たちの悪巧み(日本の昔話より)
第4章 動物たちの復讐劇
第5章 運命の残酷ないたずら(日本の昔話より)
第6章 欲にまみれた人間たち(日本の昔話より)
著者等紹介
三浦佑之[ミウラスケユキ]
千葉大学文学部名誉教授。1946年、三重県に生まれる。日本の昔話・伝説などの伝承文学を専門に研究、西洋の昔話にも造詣が深い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
森鴎外
10
本をよく読む友達M君から拝借 昔の童話の方が、エログロだったんだな~ 知っている話も多々有り2019/11/20
ギルヲ
4
昔ベストセラーになった『本当は残酷なグリム童話』の後追い本だと思いますが、アンデルセンやら日本昔話やらまで広げて、それらの原典となっている伝承などを紹介した本。いやいやいやいや、えげつないです。人体損傷当たり前、動物が主役の場合はさらに容赦なし。私は楽しく読みましたが、これはホラー文庫に入れるべきでは。ホラーっぽい話以外では一寸法師のクズっぷりが印象に残りました。2024/11/22
ぎゃり粉(ぎゃりこ)
1
結構、身も蓋も無い内容になるものが多かった。「この物語は実はこんな描写があったんですよ」と言われても、その童話、寓話が何を例えたり訴えようとしているのかについての解説がもっと欲しかった。2018/02/01
りらこ
0
気持ち悪すぎ。でも、あえてこんな話が出来上がったんだろうから、実際の世の中も過酷な様子だったんだろうな、と暗い気持ちに。だけど、昔だけじゃないよね?人のどうしようもない悪い部分をストレートに表現したら、こうなりました、って感じ?それにしても、到底映像化出来なさそうなスプラッターぶり。長い年月の間に推敲を重ね?教訓的な話に、或いは夢見るファンタジーに変わってきたのか…。よくも悪くもディズニーの力は大きいかもね。一部の話に関しては。2022/03/08
ロッタ
0
グリム童話や日本昔話などの原典が紹介されている。ほとんどがスプラッターもので、子どもに聞かせるような話ではない。ただ、物語がつくられた時代背景などにも触れているため、参考にはなる。浦島太郎の話もあり、乙姫が玉手箱を持たせた理由がわかったのは思いがけない収穫だった。2021/01/17
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