出版社内容情報
故デヴィッド・ボウイのイメージを決定づけた同名主演映画の、長らく入手困難だった原作小説刊行!ファン必携の一冊!
内容説明
デヴィッド・ボウイのイメージを決定づけた主演映画『地球に落ちて来た男』(監督:ニコラス・ローグ)の原作小説!これを読まずして、あの作品も、そしてボウイも、語れない―。
著者等紹介
テヴィス,ウォルター[テヴィス,ウォルター] [Tevis,Walter]
1928年、カリフォルニア州サンフランシスコ生まれ。ケンタッキーの高校で教えながら、短編を書き始め、59年に初の長編『ハスラー』を書き、後に映画化される。続いて『地球に落ちて来た男』を63年に発表、これも後にデヴィッド・ボウイ主演で映画化される(本作)。その後、オハイオ大学で14年間、英文学と創作技法の教授を務めた後、ニューヨークに移り、『モッキンバード』『ふるさと遠く』『ハスラー2』などを発表した。84年がんのため死去
古沢嘉通[フルサワヨシミチ]
1958年北海道生まれ。大阪外国語大学デンマーク語科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
れこやん
8
映画も観るチャンスはあったが見逃してました。 序盤からこの話全般にただようムードが気に入りました、凄い能力はありながらも肉体的精神的に虚弱な異星人、作者自身が酒浸り生活だったようでその作者のムードが乗り移ったような主人公が魅力的、SFですが地味な話で結末も中途半端、サスペンスでもコメディでもなく、外の世を憂えて志半ばにして目標も放棄してしまう主人公に不思議と親近感を感じてしまいます。長過ぎず訳も読みやすい、いい話でした。2017/08/28
ウクレレまさあき
5
得やすいものは、失いやすい。 何だろう。SFでありながら、大きな展開も無いのに、めちゃ引き込まれた。訳が上手いからか、共感し易いからか。アンシア人でもないのに。 今でも十分に成り立つ。いかにもアメリカだった。 映画はまだ観てなくて、本を読んで余計に観たくなった。無意識で、デヴィッド・ボウイをイメージしてしまう。全てが儚くて、複雑な後味。戦争が始まった。2022/04/15
gorgeanalogue
3
昔、映画を繰り返し見たこともあって(スクリーンで約30回)、「映画が、まるで小説の原作のように見え」(樋口泰人)映画の記憶なしには読めない。一方で映画をカッコに入れると、SF小説としては中途半端でいかにも魅力に欠けていると思ってしまう。訳文も読点の打ち方などにやや不満が残る。 ただ当時も今も訳のわからなかった映画(それが魅力でもあった)がやっと腑に落ちるところが多かったのと、ニコラス・ローグの脚本と編集の意図がなんとなくわかったような気がした。まあつまりは映画の補完物としてしか読めなかった。2017/06/17
yukka
2
すぐれた本は、いつ読んでもその時代と符合するものだろうけど、この本はまさにそう。今現在の、世界全体が保守的になり、戦争にともすると進んでいくようなぼんやりと暗い、その状況と本の中がそっくり。異星人から見たら、こんなに美しい地球を自らの手で滅ぼそうとする地球人は、さぞ愚かに映るんでしょう。しかし、もはや救世主が現れない限り、この状況に終止符を打つ事は出来ないのかもしれない。それともニュートンのような奇特な異星人がやってきてくれるのかしら??2017/03/07
yasu7777
1
★★★☆☆ 渋谷2817-1502021/05/16