出版社内容情報
旅籠付きの小料理屋のどか屋。今日ものどか屋に、さまざまな人々が訪れ
内容説明
元大和梨川藩の磯貝徳右衛門は侍を捨て、料理人時吉となった。女房おちよと旅籠付き小料理のどか屋を開き人気を博している。そんなのどか屋に素人落語家で元乾物屋主の元松が宿をとった。夜ふけて元松は起きだし、思い詰めた顔で大川に向かった。これに気づいた、のどか屋の一人息子千吉は後を追う。不自由な左足で必死に走る。噺家のおじちゃんが死んじゃう。
著者等紹介
倉阪鬼一郎[クラサカキイチロウ]
1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。印刷会社勤務を経て1998年より専業作家。ミステリー、ホラー、幻想、ユーモアなど、多岐にわたる作品を精力的に発表する。2008年「火盗改香坂主税影斬り」(双葉文庫)で時代小説家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はにこ
21
完全にこのシリーズの主人公が千ちゃんになってきている。足が不自由だった千ちゃんが家族も仕事も失った元松を救う。のどか屋やのどか屋にゆかりのある人々に助けられて再生していく姿がとても良かった。足が不自由でも前向きに成長し続ける千ちゃんも偉い。翁蕎麦がめちゃくちゃ食べたい気分。2020/08/23
ううち
15
第18弾。お友達もできたようだし、包丁さばきも頑張っている千吉の成長が嬉しい。可愛い盛りです。2017/12/01
ざるめ
12
豆腐飯と千ちゃんの成長が楽しみなこのシリーズ(^^)♪今回はその千ちゃんが大活躍!生まれつき足の悪かった千ちゃんが走れるように(^o^)そして命を救うo(^o^)oその救われた人がさらに別の命を救う!本当に千ちゃんよくやったぞ(゜∇^d)!!2017/05/22
まはな
11
(図書館)シリーズも長くなり特別大きなことはないけれど千吉が成長しているのが楽しみになってきた。祖母感覚で読める。人が去っていきいつかご隠居さんも去っていくかと思うとちょっと胸が痛い。人情話なのでありきたりだったりする面も多々あるけれど千吉がどのくらい成長してくのか楽しみではあります。2017/01/10
ミド
9
歩けるようになるかどうかと危ぶまれた千吉が走れるようになるなんて。身投げしようとしているお客さんの後を追って走る千吉にぐっとくる。10才かそこらで失った娘を思い出しながら落語をする所とか、年を取って泣きポイントが変わったなあと思う。2019/07/12