出版社内容情報
人間は合理的にものを考えていない?48の思考の盲点について鋭く切り込み、わかりやすく解説した目からウロコの名著。
内容説明
さまざまな認知バイアス、論理的誤謬、ヒューリスティック…人間は気づかぬうちに脳にダマされている!?奇妙な心のカラクリを解き明かす48の鋭い考察!
目次
プライミング効果
作話
確証バイアス
あと知恵バイアス
テキサスの名射手の誤謬
先延ばし
正常性バイアス
内観
利用可能性ヒューリスティック
傍観者効果〔ほか〕
著者等紹介
マクレイニー,デイヴィッド[マクレイニー,デイヴィッド] [McRaney,David]
ジャーナリスト。ブログ「You Are Not So Smart」管理人。守備範囲は心理学とテクノロジー。ウィリアム・ランドルフ・ハースト賞を2度受賞。ブログが人気となり、書籍化。14か国で翻訳されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
泰然
37
人間の知性や理性は脆弱と、英国誕生の保守主義は指摘した。神経科学や認知心理学等の研究実験結果を基盤にした48の題目で「人間はそんなに賢くない」とし、脳が自分をダマす仕組みがあるのをへぇ感満載で示す。ホモ・エコノミクス(人間は合理的選択をする経済人)なる新古典派経済学が前提とする人間像と真逆な人間の行動や脳や心のプロセスの説明を通して読者の自己理解を楽しく促す。認知バイアス、ヒューリスティック、論理的誤謬を主題にすべての人間の脳が持つ先入観や固定的思考パターンの傾向等を分断時代に知る意義は教養として大きい。2022/10/23
テツ
16
人間は自らの意志で自らを完全にコントロールすることはできない。脳味噌は決して合理的且つ論理的に全てを判断してくれはしない。自身は考え抜いて選択したつもりでも全ての意思決定の結果がよろしくない方向に転び、望まぬ形で突っ走ってしまうことが度々あるということは、ある程度生きていれば誰もが経験しているだろう。こうした思考のトラップから完全に抜け出すことは無理だとしても「自分も脳味噌もちょくちょく間違えるし騙されるんだな」と知っておけば、ある程度の歯止めにはなるんじゃないかな。脳味噌は正しくないぞ。2022/06/14
さっちも
14
読後、背筋がゾクリとなった。この本と「情動はこうしてつくられる」、あといくつかの仏教書で思春期から朧げながら考えていた自分への問いが解決できた。仏教とは、認識が誤謬と同義であるにも関わらず、それに耐えられない、気づけない、人間の存在への挑戦であると思う2022/01/27
kanaoka 57
11
心理学、認知科学でよく取り上げられる、面白い、そして、意外な話題(ネタ)を、大量!に取り上げている。この分野が好きな者にとって、内容的には目新しいものではないが、表現が巧く、ウィットで大変読み易い。深みには欠けるものの、何よりネタの多さが素晴しい。本書の内容をしっかり意識することで、十分に賢くなり、日々の生活の改善が期待されるだろう。まずは宝クジを買わない事から始めよう!2016/01/06
くさてる
11
人間の思考や行動のパターン、ありがちな間違い、陥りやすい間違った考えなどについてコラム形式で語った内容。この類の本の集大成的な内容で、分かりやすく面白かった。具体例も多く、読みやすいです。この内容をしっかり読みこんで日々の生活に役立てていくことが出来ればいいのだけど、そうたやすくはないのでしょうね…2014/10/23