出版社内容情報
侵攻する中国軍に米国の元特殊部隊少佐に率いられたベトナム軍は決死の反撃をする。血まみれの戦闘は?
内容説明
ベトナムの首都ハノイにいた米国の人民軍顧問ズース・マーフィー少佐は中国南部の州都昆明の中国人民解放軍集団司令部への攻撃計画をたて、中国南部麻栗披に進軍したマーフィー少佐率いるベトナム軍は、中越国境地帯で中国軍一大機甲部隊と血みどろの闘いを繰り広げる。一方、サイラス中佐率いる米駆逐艦“マッキャンベル”は南シナ海で中国艦と対峙していた。中国本土から次つぎと放たれる激しいミサイル攻撃…壮大なスケールで描く衝撃のシリーズ、完結巻!
著者等紹介
ボンド,ラリー[ボンド,ラリー] [Bond,Larry]
1951年生れ。75年に海軍入隊後、作戦将校、分析官、対潜技術専門官などを務める。トム・クランシーの『レッド・ストーム作戦発動』(文春文庫)の共著者になったのを契機に、『侵攻作戦レッド・フェニックス』(文春文庫)を刊行、たちまちベストセラー作家となる
デフェリス,ジム[デフェリス,ジム] [DeFelice,Jim]
軍事物やスリラーを得意とする作家。デイル・ブラウンやスティーブン・クーンツらとの共著が多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
170
とうとう大団円。実は絶体絶命と思われたある人は助かり、助かったと思ったある人が命を落とすが。だんだんにスケールが広がり、些細と思われたそれぞれの戦いは繋がって大きな成果となった。ネタバレにならずにはこれ以上語れないが。兵器の解説の詳細さは話を盛り上げるし、登場人物のモチベーションに上手に共感させられた。absintheが知らないうちに兵器はどんどん進歩しているんだなぁ。2020/02/03
對馬 正晃
6
やっと読み終わりました・・・長かった!1年分の軍事小説を読んだ感じです(笑)勧善懲悪でスッキリという結末ではありませんが、まぁリアリティを追求すればそうなりますよね。ちょっと尻切れトンボになってしまったエピソードもありますが、これだけ詰め込めば如何ともし難いのかと(苦笑)軍事小説は暫くお預けにしておきます☆2015/01/26
ちゃーりー
4
ベトナムから決死の逃避行を終えた科学者、ジョシュの登場は控えめ。完結巻である本作は、マーフィー少佐によるベトナム軍と連携した中国軍への挟撃と、CIAの雇われ工作員セトコによる意外な活躍が戦果に大きな影響を及ぼす。さらに、中国の威信にかけて放たれる対艦ミサイルへの、米海軍イージス駆逐艦の対処が手に汗握る。 本作のシリーズを通じて、好きか嫌いかはともかくとして、巨大国家中国を治める、ということは実に難しいことであると、感じられた。2014/03/13
わたなべよしお
4
久しぶりのラリー・ボンド。(私の中では)完全復活の面白さでした。4部構成の大著ですが、現代軍事小説を堪能しました。「完結巻」は、やや尻つぼみでしたが、米軍の出動や米国支援が制限されている状況では、仕方ない。とはいえ、米イージス艦と中国・駆逐艦やミサイルとの戦いは迫力満点でした。2013/06/26
ゆーぼー
3
まさか、劣勢なベトナム軍が自国内へ侵入してくるとは想像だにしなかかったに違いない。 絶対優勢にある、おごりの隙間を突いた、マーフィーの奇策と、セトコの行動力が功を奏した。 マーフィーの功績ばかりが目立つが、陰になって彼を支えていたサイラス艦長のことも忘れてはならない。一人ではたいしたことはできないが、協調すれば大きな事にも立ち向かえる。 それがアメリカに勝利をもたらしたのだと思う。 下品なジョーク満載だが、生死を賭けている人間の、ささやかな息抜きだと看過しよう。 ジャイアンみたいな中国をどうするか悩む!2015/10/28