出版社内容情報
ファン急増中の多肉植物・サボテン。ユニークな個体を扱うことで人気の店「叢」店主選りすぐりのラインナップを活写した写真集。
内容説明
僕がこれは!と思って拾い上げた何千、何万の植物のうち特に面白いものをあげてみました。特別な生育環境の結果、奇異な形に育っているもの。突然変異により、本来の形とは全く異なる形になったもの。個性的な進化や生長をとげたもの。農家がズボラだったために、放置され野生化したもの。「いい顔」してるサボテン・多肉植物が大集合。初の本格的写真集。
著者等紹介
小田康平[オダコウヘイ]
「叢」店主。1976年生まれ。大学卒業後、約1年間に渡る海外放浪(23カ国アフリカ・ヨーロッパ中心)生活を経て、2012年1月に「叢」を設立
中谷航太郎[ナカタニコウタロウ]
広島県出身、早稲田大学卒。写真家、小説家。石本馨名義による写真集もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
38
図書館本:本をめくると、今までにみたことのないサボテンや多肉がぞろぞろと出てくる。奇異な姿、形を好きになるか嫌いになるかは、見るもの育てるものの自由。 常にとてもゆっくりではあるけれど成長し続ける自分だけの現代アートと思うと とても愛おしくなることこのうえないのではないかな。10/31読了分 2014/11/01
booklight
28
サボテンも奥が深い。恩塚鸞鳳玉錦とか黄刺斗鷲玉一文字綴化などわけのわからない和名が付いているあたり、得体のしれない歴史の深さを感じる。歴史もあり栽培家も多いから、年月を得て木化したものや放置されてものやストレスで変形したものも出てくる。通常では商品とならないものに時が刻んだ価値を見出した「叢」。こういうのはなぜか好きで結構見入ってしまう。しかし難しい。一歩足を進めると、自ら変形したものを積極的に作り出す方向に行ってしまう。やはり個人的には、こういったものは野で見つけて愛おしむほうが性に合っている。2024/03/23
月子
22
多肉植物が好きなので旦那がかりてきてくれました◎ でも…私が好きな多肉はもっとオーソドックスなのなんだよー(笑) かなり個性的なものばかりでした。2016/03/17
鯖
18
通常のこういう本って「お花屋さんから本日買ってきたばかりです!ピッカピカです」という写真が多いんだけど、この本は「買ってきてから、3年くらい経ったんだけど、なんか…、なんか知らない生き物になってる…」というどすこいな写真が多くて、とても親近感。割とみんな妖怪じみててすごいつよかった。2018/04/08
Y田
6
9割は写真。とても楽しい本。一つ心に残った事があって。筆者はサボテンの店を営む店主なんだけど、店を出す経緯、商売に関する事、サボテンへの想いを記していて、その中でサボテンの「時間的価値」という表現がある。見た目が面白いのは勿論そうだけど、その中に植物が長い時間を過ごした環境がある。そうして骨董品の様な価値が生まれる。漫画とかで誰かの過去編を見せられると妙に感情移入したりするアレではないか。芸術作品に限らず、その物が含んでいる「時間」を見る物の見方を思い出した気がした。2019/03/21