出版社内容情報
藩御耳役・落合勘兵衛に降りかかる次なる難事とは!?時代小説ファンを魅了する好評シリーズ、最新刊!
内容説明
御三家に次ぐ家格だが小藩の越前大野藩への謀略は止むことがない。大老酒井忠清の絶大な権力を背景に、大藩越後高田藩家老小栗美作の新たな陰謀は、すでに動き出していた。延宝五年(一六七七)、その毒網に絡め取られたのは元番頭で現無役の縣茂右衛門であった。藩内の不穏を察知した御耳役落合勘兵衛は秘密裡に行動を…。
著者等紹介
浅黄斑[アサギマダラ]
関西大学工学部を経て技術系社員として会社勤務の後『雨中の客』で推理小説新人賞を受賞し、文壇デビューを果たす。次いで『死んだ息子の定期券(他)』で第4回日本文芸大賞を受賞し確固たる地歩を築く。近年は時代小説に傾注し、徹底した資料収集と分析に基づき、大胆なアイデアと論理的構成で、物語を創り上げて読者を魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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だいしょう@SR推進委員会
5
蠱惑ともいえる毒を含んだ針。有数の名家の出でありながら、藩の派閥間の争いに敗れ不遇の生活を送る自堕落な武士は、そんな針に刺されたかのように、じわりと藩を裏切る謀略に加担していく。若君の帰省を無事すませた勘兵衛は、この他藩の企みに気づき、それを阻止しようとする。それにしても他藩がしつこくてうんざいり。シリーズも14まできて、話がなんだか足踏みしているような気もするのだが、いざ佳境に入るとおもしろいので止められない。う~ん、登場人物も増えたことだし、まだまだ先は長そうだ。2012/07/06
Abercrombie
3
越後高田藩の若君暗殺計画つづき。越前大野城下に潜む軒猿一味を焙り出してゆく主人公の暗躍が楽しかった(お膳立てまでで、最後は焼き鯖喰ってるだけだったが…)。新キャラ小太郎は真面目で腕も立ちそうなので、八次郎より活躍しそうだ(・∀・)2018/11/15
ひさか
2
この巻も面白かったです。 14巻めまで毎回面白いというのも凄いことです。 ただ、今回は、勘兵衛の後輩の小太郎の父茂右衛門の話が全体の1/3くらいあって、少しダレました。 もしかして、次回への伏線なのでしょうか。 次回作も待ち遠しいです。2012/04/08
さらちゃん
1
久々の新しい登場人物。もっと引っ張るのかなと思いきや、割りとバッサリ。 まさか、留守居役までは引っ張らないと思うけど。 かなり苦しくなってきた。 星二つ2018/04/21
いえのぶ
1
思慮に欠ける大胆な行動をするために「無茶の勘兵衛」とあだ名されていた主人公だが、巻を追うに従って大人になっていく。「思慮に欠ける」から、「他者が想像し難い」に変わってきた。2012/08/05