出版社内容情報
元は武家だがわけあって刀を包丁に持ち替えた「のどか屋」の時吉。心の深奥にしみわたる一椀、一膳が運命を変えることもある。第4弾
内容説明
冬の江戸の町に強風が吹き荒れるなか、神田三河町の茶漬屋から上がった火の手は、元武家で刀を包丁に持ち替えた料理人時吉の「のどか屋」にまで迫ってきた。師匠の娘おちよと客を一足先に逃がした時吉は、猛烈な火勢と煙のなか、風上に向かって走りだしたのだが…。喧騒のなか、どこからか赤子の泣き声が聞こえてきた。しかし、火はもうすぐそこまで迫っている…。
著者等紹介
倉阪鬼一郎[クラサカキイチロウ]
1960年、三重県伊賀市生まれ。早稲田大学第一文学部卒。印刷会社勤務を経て1998年より専業作家。ミステリー、ホラー、幻想、ユーモアなど、多岐にわたる作品を精力的に発表する。2008年「火盗改香坂主税 影斬り」(双葉文庫)で時代小説家としてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はにこ
11
胸を締め付けられるような悲しい別れ。人生は残酷だ。その中でも新しく出会い、結ばれる者がいて、立ち止まることなく進み続ける江戸っ子達に胸を揺すぶられた。泣いたり、ほっこりしたりのジェットコースターを楽しませてもらった。2019/12/22
まゆちん
11
のどか屋シリーズ第4巻。江戸の大火事が各所で発生。果たして時吉、おちよ、看板猫のどか、そしてのどか屋の安否は。。。江戸という町は、ずっと華やかだと思っていたけれど、火事等により何度も壊れ、優しさの連鎖で何度も再興してきた町だということが解った。今回は長吉がめちゃくちゃかっこよかった!2013/10/20
紫鈴
10
あの双璧爺の片割れが。「のどか屋の二人は、それきり離れ離れになった」の1文にヤキモキさせられた。今も昔も、腐った性根の付け火は許せない。亡くなったひと達、助かった赤ん坊、新しく生まれた命。大事な人を失った悲しみを乗り越える人達の強さ、泣ける仕出し、祝い膳がいい。「ずいぶん手間がかかったじゃねえか、お前も料理人なら、もうちっと手際よくやれ」師の言葉にニヤニヤ。☆52021/12/23
mikipon
9
シリーズを順調に読み進み4冊目。火事で店を失うという大きな災難にみまわれるのどか屋。でも、ずっと思いあっていた二人がちゃんと結ばれて良かった。(登場人物の環境に変化がなくて、料理と出来事を絡めるだけでは、だんだん飽きてくるので・・・)時吉がまた、闇仕事のように悪者を成敗していたけど、あまりそういう面が大きくなって欲しくはないなぁ。2014/08/08
ミド
8
のどか屋に看板娘ならぬ看板猫もついて順風満帆というところに襲う大火。「のどか屋の二人は、それきり離れ離れになった」えーどうなっちゃうのとドキドキしたけれど意外とすぐに再会してた。新しい店が同じ場所ではないのが残念。豆腐の仕入先も変わるのか。今回も祝言の料理が続いたけれど、時吉とおちよが夫婦になったのはうれしい。2018/03/15




