出版社内容情報
故あって出奔した一万八千石の若月丹波守。今は爺と貧乏長屋に住み、よろず揉め事相談で糧を得ているが…。大人気シリーズ第4弾!
内容説明
若月丹波守清胤は、故あって一万八千石の那須川藩を出奔、爺の左衛門と裏長屋でよろず揉め事相談所を開いている。ある日、大川端で、心中に見せかけた侍と娘の斬殺死体を釣りあげてしまった。帰路、二人は長屋の路地で黒装束の一団に襲われ、御三家にまつわる奥深い事件に巻き込まれていくことになった…。
著者等紹介
森詠[モリエイ]
栃木県旧大田原町出身。那須地方に育つ。東京外国語大学卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
48
剣客相談人「乱れ髪 残心剣」4巻。大舘文四郎さんが心中と見せかけた斬殺死体を釣り上げた事から二つの事件が始まる、一つは呉服商大野屋の幽霊退治、剣客相談人の仲間大門甚兵衛の過去が明かされるお家騒動、どりらも話が複雑で悪人が二転三転するが、そこは主人公がお殿様楽しく読み終えました。2014/04/17
Totchang
12
大門甚兵衛の過去と所属していた旧藩のお家騒動が明らかになる。何れにしてもいい人が必ずしも善人ではなく、悪人必ずしも悪行をなすわけではないという。ややこしい描写で少し疲れた。2021/04/14
だいしょう@SR推進委員会
6
小藩とはいえ、リストラされた殿が守り役の爺とともに長屋住まい。万相談事で食べていくことになっちゃいます。鷹揚な殿は会えなくなった側室を時々恋しく思っても、けっこう町の暮らしを楽しんでるご様子。ドザエモンは釣りあげるわ、幽霊騒ぎに巻き込まれるわと、大活躍。ついには大藩のゴタゴタに関わって刃傷沙汰に。そんな仕掛けが凝ってただけに、すっきりしない終わり方が不満。それとも、仲間の大門に関係することだけに、まだ続きがあるのかな? 結末が不完全燃焼なだけに、最後の元気すぎる爺たちのエピも今ひとつ楽しめなかった。2012/05/22
まりりんりん
2
髭面の鍾馗様こと大門の過去が明らかになった回。 前半部分は、大店の呉服店に幽霊が出るのを解決して欲しいという依頼を受けて、悪い奴らをやっつける話。 こういうのが剣客相談人の文史郎様にはお似合いな気がするけどなぁ。 後半は、大門の過去に迫り、騙し騙され・・・なんだかちょっと救いのない感じで終わっちゃって。 最後の最後で早苗さんと美世さんの仕返しは笑ったけど。そんな感じ。2012/02/12
カラヤ3
1
3話からなり、1,2話は幽霊騒動を背景に商家の内紛騒動を描く。第3話は大門の過去に絡んだお家騒動の物語だった。お家騒動の陰謀は、怪しいなと思った通りの筋書きだった。しかし、主人公の女好きはどうも好きになれない。2022/03/24