内容説明
愛したのは凶悪の美女。斬って当然だったが、その後の影響は深刻だった。三味線の名手で田宮流抜刀術の達人矢内栄次郎の虚ろな日々。そして甦る新内の伝説的名人といわれる春蝶の存在と、奔放な生きざま。今、彼はどこに居るのか?会いたい、会って苦衷を打ち明けたい。強くなるその思いに駆られ江戸から西への旅が始まった…。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1983年『原島弁護士の処置』でオール讀物推理小説新人賞を受賞。87年『絆』で推理作家協会賞、89年『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。1947年、東京に生まれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
38
切ないですね。斬って当然の女性を愛する。複雑です。2023/06/02
chacha
7
シリーズ5 お露を失った悲しみがあまりにも深く三味線にも身が入らない栄次郎。兄のすすめで旅にでることに。自分の気持ちを分かってくれるのは春蝶しかいないと春蝶を探すことに伊勢に向かう。新八に会ったり、なんとなく都合よく話は進みますがそれなりに楽しめました。帰京はどんな旅になるのか 次に進みます。2017/11/08
ひかつば@呑ん読会堪能中
4
「旅に出て広い世間を見ることで己のちっぽけさを知り、悩みに打ち勝つ強い心を掴むことができる」傷心の栄次郎にアドバイスする篤実な兄。このシーンがとてもよかった。前巻のラストが重たかったので、旅に出てもぐずついたままなら次の6を読むのはやめようと思っていたが、栄次郎の人柄か、脇役に善人が多くてどうやら己も取り戻したようだし、一回り大きくなった栄次郎が江戸に戻ってからこれまでとどんな違いを見せるのか、次巻が楽しみになった。2012/07/11
ひさか
3
2010年9月刊。文庫書下ろし。シリーズ5作め。4章構成。お露を失った痛手から、抜け出るために伊勢へ旅立つ栄次郎。お話の大筋があまりにステレオタイプで驚きますが、各章でのお話がそれなりに面白く、楽しめます。2015/10/21
goodchoice
1
読了済み2023/11/07
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