内容説明
18世紀末イギリス。謎の疫病が蔓延し、死者は生ける屍となって人々を襲っていた。田舎町ロングボーンに暮らすベネット家の五人姉妹は少林拳の手ほどきを受け、りっぱな戦士となるべく日々修行に余念がない。そんなある日、近所に資産家のビングリーが越してきて、その友人ダーシーが訪問してくる。姉妹きっての優秀な戦士である次女エリザベスは、ダーシーの高慢な態度にはじめ憤概していたものの…。全米で誰も予想だにしない100万部を売上げた超話題作、ついに日本上陸。
著者等紹介
オースティン,ジェイン[オースティン,ジェイン][Austen,Jane]
1775‐1817。イギリスの小説家。牧師の家に生まれる。次女。姉カサンドラとはとても仲が良かった。18~19世紀イギリスにおける田舎の中流社会を舞台にして、女性の私生活を結婚を中心に皮肉と愛情を込めて描き、イギリスの代表的作家とされている
グレアム=スミス,セス[グレアムスミス,セス][Grahame‐Smith,Seth]
アメリカの作家、TV・映画の脚本家・プロデューサー。ロサンゼルス在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nuit@積読消化中
137
すごいなぁ、この古典的な恋愛文学にゾンビという要素をプラスしただけで、こんなに面白くなるのか。というより、もう途中からゾンビはあまり重要ではなく、どうしても愛の行方が気になって(笑)。何年か前に映画は観ていたけど、映画では描ききれない事細かな群像劇が楽しめる!と考えると、やはり本家オースティンの『高慢と偏見』だけでいいじゃないか、となりそうですが、きっとそんなことはない(笑)。2019/10/19
星落秋風五丈原
103
概ねは本編と同じだ。末娘リディアはやはり困ったちゃんで駆け落ちするし、ベネット氏亡き後財産を相続するコリンズはやはりエリザベスに求婚する。但し、ところどころでゾンビが登場し、淑女のイメージの強いベネット家の長姉ジェインでさえ、仕込まれた少林寺拳法でゾンビと戦うのだ。というか、その時代なぜカンフーやニンジャがイギリスへ? 映画化されているがそちらの方が面白いだろう。挿絵にも登場するゾンビは、やはり三次元になってくれていないと迫力がないし、やはりカンフーを披露するベネット姉妹の華麗な姿は大画面で見たい。 2020/02/11
藤月はな(灯れ松明の火)
91
『高慢と偏見と殺人』を読んでいた時に友達からお奨めされた本。なぜ、バイオハザードといい、ゾンビハウスといい、英国はゾンビが大好きなのか!?噂と大絶賛の評のように『高慢と偏見』そのままの展開。しかし、ビクトリア朝時代にゾンビが大発生し、ベネディット家は日本刀と太極拳拳法で立ち向かい、結婚を認めて貰うためにニンジャとも戦うというトンキワさ(押絵付き)に眩暈が・・・w特にダーシーがエリザベスに結婚を申し込んでからの押絵の破壊力たるや(爆)ウィッカム夫妻の苛つかせるスカタンぶりも忠実に再現され、賞賛するしかない。2014/10/22
sin
88
言わずと知れた十九世紀英国文学の傑作『高慢と偏見』をテンプレートにして設定にゾンビを書き足した作品!その基となった筋立ては八割以上使ってあるというが、逆にゾンビの出ない…いや五人が最強のカンフー姉妹でない原作など想像がつかないほど巧妙にロマンス小説として仕上がっているのは見事としか云いようがない。またトンでも解釈の日本がそこかしこに使われるのは読んでいて楽しいが“鰻の刺身”は毒があるので勘弁してほしい(笑)2016/08/29
コットン
77
自分イベント『挨拶がわりに5冊の本を紹介』で、あねさ〜さんのおすすめ本。訳者あとがきによると、19世紀文学の『高慢と偏見』にゾンビを無理やり組み合わせたマッシュアップ小説とのこと。有名な『高慢と偏見』は未読だが、普通レベルのベネット家の5人姉妹と高貴な独身男性との恋愛模様にゾンビが絡むことでコミカルさを誘いサクサク読み進められて面白い。2025/05/11