内容説明
三代将軍家光の世、九州南部から琉球国にかけて、島津、イスパニア、キリシタンたちを巡って何か途轍もないことが起こりかけている。秀吉の遺児にして加藤清正の猶子(養子)波芝信十郎は、二年ぶりに帰った故郷の肥後を天下騒乱の発火点にするわけにはいかない。菊池ノ里の頭・菊池彦として大隠謀に立ち向かう。
著者等紹介
幡大介[バンダイスケ]
1968年、栃木県鹿沼市生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒。テレビ局嘱託職員を経てCM製作会社に勤務。イラストレーターとして広告に挿絵などを描く。1995年より文筆業に手を染める。フリーライターとして実録物など、数々の媒体に書きなぐる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二分五厘
12
前巻で信十郎と邂逅した喜多七太夫と、柳生利厳の、強烈な印象を残した菊池の真珠郎との初対面。熊本・菊池に帰ってきた信十郎一行。『南朝派』の巣窟・菊池で『加藤派』が伸びてきたところに、南朝派の巨魁・宝台院の策謀を悉く邪魔してきた、『徳川』秀忠の信頼厚い信十郎が、秀忠の命を狙った服部半蔵♀を妻として連れて戻ったからややこしい(笑)。キリシタンの一斉蜂起を裏で操るイスパニアの陰謀と、宝台院派の菊池襲撃。そしてやっぱり良いところ持っていく柳生利厳(笑)。残された菊池の民と、信仰を奪われたお江与の方が不穏を誘う。2017/12/28
ひかつば@呑ん読会堪能中
3
いやぁ前巻で諦めずに5を読んでよかった。貴種流離譚として主役の信十郎が戻ってきたが、やはり歴史から少し離れたところでないと活躍の場は少ないのだろうな。今回は信十郎の故郷での話だから何とでも描ける。この調子で進めてもらいたいな。2012/10/02
wcibn?
1
陰謀に次ぐ陰謀で、休まる暇がありませんね。3点。2013/10/24