内容説明
10年間指令がなく「忘れられたスパイ」だった男のもとに北朝鮮から突然の帰国命令が下された―ソウルに潜入して20年。普通の市民としての生活が一瞬にして足もとから崩れていく。24時間で過去を清算すべくソウルの雑踏を彷徨するなか中年となった工作員に宣告される運命とは。
著者等紹介
キムヨンハ[キムヨンハ]
金英夏。1995年、季刊『レビュー』誌に短編「鏡についての瞑想」を発表し作家活動を開始する。東仁(トンイン)文学賞、黄順元(ファン・スンウォン)文学賞、李箱(イ・サン)文学賞、現代(ヒョンデ)文学賞など多数受賞。ソウル在住
宋美沙[ソウミサ]
翻訳家。東京生まれ。早稲田大学第一文学部で言語哲学を修めたのち、翻訳を志す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Red-sky
1
「殺人者の記憶法」と同じ作者だということに後から気がついた。韓国と北朝鮮の関係、社会システムが自分の中でまだ曖昧だけどそれでも楽しめた。2024/12/06
Taku Kawaguchi
1
韓国でないと書けない作品 長年潜伏していた北朝鮮スパイの家族に起きた一日が綴られています 当たりの本です2019/12/06
tomita
0
韓国に来て10年以上経つ北朝鮮からのスパイが、ある日突然北への帰還を命ぜられ、自分自身の役割すら忘れて送っていた平凡な日々に突然終わりを告げられる。こんな設定の本を今まで読んだことがない。良かった。2013/07/02
kozawa
0
現代韓国という設定故に絶妙なリアリティで人間の不条理を描く。2009/05/27
ゐ こんかにぺ
0
"ここに出てくる北朝鮮の姿は現実に近い北朝鮮なのでしょうか? 作者が「私の頭の中の消しゴム」の脚本担当という驚き。"2018/01/14