内容説明
両親に早く先立たれ、弟や従兄弟たちに囲まれて育ったジェシカは男勝りの性格で、27歳という年齢とその美貎にもかかわらず、まるで結婚に興味がなかった。そんなおり、パリで暮らす弟のバーティが、悪名高い資産家、デイン侯爵のもとで酒と賭博に溺れているとの知らせがはいる。弟を連れ戻すためパリに乗りこむジェシカ。しかし、目の前に現われたデインは、予想に反し情熱的な黒い瞳と鍛えあげた体躯をもつ魅力あふれる男だった…ロマンス史上に燦然と輝く金字塔!1996年のRITA賞(ショート・ヒストリカル部門)を受賞。
著者等紹介
チェイス,ロレッタ[チェイス,ロレッタ][Chase,Loretta]
アメリカのクラーク大学で英文学の学士号を取得。その後宝石店、ブティックの店員や駐車違反監視員などを経て、ビデオ作品の脚本家になる。そのとき出会ったプロデューサー(のちの夫)に小説を書くことをすすめられ作家に転身。『悪の華にくちづけを』で1996年のRITA賞(ショート・ヒストリカル部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こばまり
46
うむ、さすがRITA賞受賞。誠の愛を求めるよいお話であった。しかし私がロマンス小説を手に取る時、それはキャラメルマキアートを頭からかぶりたい程の糖分補給時なのでその用途に於いては…むぅ。2015/09/21
じょう
29
前から気になっていたけど読む機会がなかったのを「花嫁になるための4つの恋物語」の中の短編を読んだので、読んでみました。 ヒーローがヒロインにメロメロなのに強がっているところがツボでした。『ロマンス史上に燦然と輝く金字塔!』というのに期待しすぎてしまいましたが、普通に面白い作品でした。2015/06/16
chie-don
20
【再読】この夏、家のリフォームで大断捨離して、書籍も段ボール6箱をネットで買取りしてもらったけれど、この本は永久保存版💓 思わず読み返してしまった😊厳格で冷酷な英国貴族の父とフィレンツェの貴族の母を持ち、愛されることを知らずに育ったデイン侯爵と、美しく機知にあふれ大胆なジェシカがパリで運命的に出会い、惹かれあって…2人が魅力に溢れているし、とにかく展開がドラマチックで飽きない!ベストワン・ロマンス2022/09/06
KAZU@ 《フィフティシェイズ・フォーエバー》
17
お友達二人からのオススメだけあって、とってもおもしろかった。ヒーロー、ヒロインは罵り合いながらも惹かれ合い、こじつけのような結婚をし、喧嘩しながらも愛し合ってく。それにこのヒロイン、とにかく勇敢で、男性相手でも、取っ組み合うところがまた面白い。2016/06/05
veri
13
何度読んでも面白いのが名作。横暴で自暴自棄。でも幼気なデイン。そのデインの傷を本人以上に深く理解し、愛し、守り、癒すジェシカ。けれど、聡明で自尊心が高く、案外激昂し易いジェシカを宥めることができるのもまたデインだけなのです。だって互いにベタ惚れだから。その一言なのです。本人たちはしっちゃかめっちゃか大暴れですが、きちんと二人の心情が描かれていて読者にはベタ惚れ具合がちゃあんと分かっているのです。こんなに楽しいのに切なくて愛おしい物語はやっぱりなかなかお目にかかれないのです。2014/07/23