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出版社内容情報
大学見学に訪れた旅行先で、母親から自分が生まれた時はアザがなかったことを聞いた瑠璃子。「責められたくなくて言えなかった」「私達は乗り越えた」という母の無神経な言葉に傷つくも、互いに本音を伝え合う。一方、神田とフリースクールを訪れスクールカウンセラーになるという夢を語るのだった。そして、数年後。高校を卒業した瑠璃子たちは…?アザのある女子高生と相貌失認の教師。恋と出会いがコンプレックスの痛みをほどいてゆく各メディアで話題の青春ラブストーリー、ついに完結!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
35
素晴らしく読みごたえのあるマンガでした。きちんと対話をすることでお互いを理解し合い、動脈硬化を起こしているような関係性を流動的で健全なものにしてきた主人公。自分自身の成長を先ずは優先し、自立したうえでずっと好きだった男性とも向き合いました。あっぱれ!です。本当はもう少しお二人の恋愛要素も読みたかった気がしますが、まじめな二人の気持ちは既刊で証明されていたので、これはこれでいいのかも。問題は起きる。社会は厳しい時もある。けれどもすべての人に居場所は絶対にある。これからも頑張りたいと強く思えるお話でした。2024/02/10
おかだ
19
全巻一気読み、代表して最終7巻登録。いや素晴らしかった、読めて良かった。太田母斑で顔にアザのある女子高生と、相貌失認の教師が出会い、互いを大切に関係を築いていく。多様性やらありのままを受け入れるみたいな概念が広がる割に型にハマった価値観の押し付け合いみたいなのが頻発する昨今において、「尊重」という事の本当の意味を教えてくれるような素敵な物語だった。恋愛関係もさることながら、母娘関係…すごく身につまされる。子供との向き合い方にも今後影響しそう。いや、させよう。もっと多くの人に知って欲しい漫画。2025/01/25
パンダプー
18
相貌失認や太田母斑はコミックや小説で、エッセンス的に使われる事もある中、しっかり描かれていたと思います。母娘関係はうまくいって羨ましいかな。現実にはなかなか母娘関係って解決しないからなー。2024/02/12
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
14
全7巻。顔にアザのある女子高生と相貌失認の教師の物語。その原因が誰かの”せい”でない場合、人は自分を責める。私が悪いから、と。自分を責め、傷つく自分を責め、自分が傷つく”性”で誰かが傷つく、とひたすら自分を責める。自分が被っている理不尽な痛みに対し、とにかく文句を言う、自分の不利益を訴える。それが「まず」必要。我慢とは自分を痛め続けるだけのこと。顔にアザがあったっていいじゃないか、人の顔の見分けがつかなくていいじゃないか。そうやって自分を許せるようになるまでの物語。自分を許さないと他者を許すことはできない2025/05/15
la_yamato202
10
完結巻だったんだ。瑠璃子とお母さん、各々の性格もあるしお互い難しい関係性。素直な感情を吐露しあえて良かったのか、悪かったのか。誰だって自分を守りたい気持ちはあるでしょう。たとえ相手が家族でも。100%わかりあうのは難しいもんよ。 太田母斑の女子生徒と相貌失認の新任教師。珍しい設定の学園モノでいろいろ考えさせられる作品だった。瑠璃子と神田先生が出逢えたことも嬉しいけど、瑠璃子や神田先生と出逢った人たちがみんな良い影響を受けているのも嬉しい。2024/02/23