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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
22
バリの王国にオランダ軍の侵攻が始まる。それは「近代」という名の暴力だ。しかし、バリはただ「近代」に呑まれるのではない。潰されるのではない。「近代」は、バリの伝統を際立たせる。「心賢き者は生ける者のために悲しまずーー死せる者のために悲しむことなし 生命は破壊せられざるものなり 消えゆくはただ外殻のみ 精霊に終わりなし 永遠に不死なりーー」バリは「近代」に屈しなかった。その死をもって。「生誕の終末は死なり 死の終わりは生誕なり」さそうあきらの描く『バリ島物語』、ここに完結。2019/06/15
小鈴
12
ついに完結。壮麗な物語であった。「私」という主語が当たり前の近代人とは異なるバリ島バトゥ王国の民。バトゥの民の織り成す世界が美しい。しかし、オランダ軍の侵攻で世界は「終末」をむかえる。前近代の世界と民は終末をむかえ、戻すことはできない近代の時間の中で「物語」として語られるのだ。2019/06/14
hr
0
Kindle Unlimitedで読了。これが事実に基づいているという恐ろしさ。2021/05/30