出版社内容情報
世界の見知らぬ街で人と出会い、家に招かれ、食卓を囲む。花束に導かれたチュニジアの家で味わう山盛りのクスクス、難民キャンプで差し出されたインスタントコーヒー、パンもサラミも手作りするスロヴェニアの一家が旅の疲れを癒してくれたスープ……忘れられない人のぬくもりと手料理の記憶。見知らぬ誰かのもてなしに触れ、人生の喜びがふっと立ちのぼる瞬間を切り取ったエッセイ。単行本『もてなしとごちそう』に加筆を加え、待望の文庫化。
【目次】
内容説明
世界各地で出会った人の家に招かれご飯を食べる。ワインからサラミまで手作りする家族の牛骨スープ、アフリカの平原で中国人がふるまう汁なし麺、難民キャンプで差し出されたコーヒー…。知り合ったばかりでも、言葉が通じなくても、迷いなく手料理でもてなす人々。そこには、ふと力が抜けるようなやさしさと日々の営みへの静かな情熱が込められていた。純粋な心の共鳴が美しい17編のエッセイ。
目次
炊事場から ムチュジワサマキ(タンザニア)
うちに食べにきませんか クスクス(チュニジア)
ルーツに沁みる汁なし麺 干拌面(ジンバブエの華僑)
マッシュドバナナが恋しくて マトケ(ウガンダ)
ラスタおじさんの滋味 アキー&ソルトフィッシュ(ジャマイカ)
九年越しの食卓 ヒン(ミャンマー)
ご馳走させてもらえませんか インスタントコーヒー(ロヒンギャ難民キャンプ)
ナスの素揚げが食べられるまで バーズィンジャーンマクリー(シリア)
冷たい給食 平壌冷麺(朝鮮民主主義人民共和国)
ウキウキしながらボラを食う フィシーフ(エジプト)
断食明けのまぜご飯 イフタール(バングラデシュ)
スープの冷めない距離 ゴヴェヤユハ(スロヴェニア)
時代を語るポテトプリン クゲリス(リトアニア)
カタチのちがう蒸し餃子 ツェドメモクモク(ラダック)
アラビカコーヒーの森へ ブンナ(エチオピア)
おせち料理に願いを込めて 年菜(香港)
キッチンのある暮らし 名もなき料理(ドイツ)
著者等紹介
中村安希[ナカムラアキ]
三重県出身。カリフォルニア大学アーバイン校芸術学部演劇科卒業。香港大学大学院ジャーナリズム専攻修士課程修了。2009年、47カ国をめぐる旅をもとに書いた『インパラの朝』で第7回開高健ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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