双葉文庫<br> トラベル・ミステリー聖地巡礼

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双葉文庫
トラベル・ミステリー聖地巡礼

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  • サイズ 文庫判/ページ数 239p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784575714807
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

出版社内容情報

西村京太郎『寝台特急殺人事件』、松本清張『時間の習俗』……などの名作トラベル・ミステリー全16作の舞台となった地を鉄道好きのミステリー評論家が訪れ、「あの事件現場」を体当たり取材! 作品に描かれた舞台の今と、描かれなかった謎の真相を追究する。彼の地と名作に思いを馳せ、つかの間の旅情を味わってください!

内容説明

西村京太郎『寝台特急殺人事件』松本清張『時間の習俗』…などの名作トラベル・ミステリー全18作の舞台となった地を気鋭のミステリー評論家にして“乗り鉄”の著者が訪れ、「あの事件現場」を体当たり取材!作品に描かれた舞台の今と、描かれなかった謎の真相を追究する。彼の地と名作に思いを馳せ、つかの間の旅情を味わってください!

目次

“トラベル・ミステリー”ブームの震源地は意外な小駅―『寝台特急殺人事件』西村京太郎
夏の金沢で人気の海水浴場は、かつての米軍試射場―『死のある風景』鮎川哲也
元ラガーマンの吉敷刑事が鳥取駅構内を駈け回る―『出雲伝説7/8の殺人』島田荘司
『点と線』の名コンビが再びアリバイの壁に挑む―『時間の習俗』松本清張
日本の新幹線が止まった日―『動脈列島』清水一行
十津川警部と並ぶ立役者、浅見光彦初登場―『後鳥羽伝説殺人事件』内田康夫
叙述トリックの名手が仕掛ける時刻表トリック―『田沢湖殺人事件』中町信
青春の一ページになるはずのアリバイ工作―『ブラックスワン』山田正紀
幻の転落現場を求めて―『空白の起点』笹沢左保
トラベル・ミステリー史上に残る名犯人―再び『空白の起点』笹沢左保
アリバイ崩しのヒントは怪談ろくろ首!?―『寝台特急「出雲」+-の交叉』深谷忠記
元祖トラベル・ミステリーの舞台は戦前の私鉄王国関西―『船富豪の惨劇』蒼井雄
東日本大震災が変えた秘境駅の光景―『JR最初の事件』種村直樹
双子の双子による双子のためのアリバイ―『マジックミラー』有栖川有栖
鉄道紀行のカリスマが残した唯一の小説集―『殺意の風景』宮脇俊三
SLやまぐち号の招かれざる客―『山口線“貴婦人号”』草野唯雄
押絵と旅する男が降りた駅はどこ?―「押絵と旅する男」江戸川乱歩
放浪中の乱歩と時をかける夜汽車―引き続き「押絵と旅する男」江戸川乱歩
天竜川は“天の川”である―『天竜峡殺人事件』津村秀介
線路はつづくよどこまでも?『義経号、北溟を疾る』辻真先

著者等紹介

佳多山大地[カタヤマダイチ]
1972年、大阪生まれ。94年、第1回創元推理評論賞に投じた「明智小五郎の黄昏」が佳作入選、以後、ミステリ評論家として各紙誌で書評活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

125
聖地巡礼はその作品を愛する者ならば一度はやってみたいことだ。このエッセイでは私自身訪れたことのある地やゆかりの地も取り上げられたことで面白く読めた。各編を読んで実際に作品の舞台を訪れて見えることは確実にあると思わされた。さらには時代の痕跡を見出すことで小説が書かれた時代の匂いを感じ取り、思いを馳せられる。今またテツブームが起きている。つまり時代が鉄道ミステリをまた求めているのだ。ミステリは時代を映す鏡である。旅愁をそそるその土地の魅力と文化、そして時代をも包含したトラベル・ミステリーを期待したい。2021/06/08

HANA

62
かつて一世を風靡したトラベル・ミステリー。鉄道を中心にその舞台となった土地を訪ねた一冊。内田康夫が亡くなりいまや西村京太郎一人が気炎を吐いているこのジャンルだけど、このように紹介されるとやはり独特の魅力を持っていた事が再確認できる。子供の頃内田康夫を読み込んだ身としては、そこはかとない懐かしさも感じたり。しかし乱歩から新しくは島田荘司、有栖川有栖まで鉄道とミステリを組み合わせるとやはり独特の味があるなあ。最近時刻表ミステリはほとんどお目にかからないけど…。あと著者の乗り鉄っぷりもいい味を出していました。2019/11/21

29
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2020/04/post-c8c82c.html2020/04/26

Yuki

23
トラベル・ミステリーの現場を行くコラム集。近いものには有栖川有栖「作家の犯行現場」という本が以前あったが、こちらはほんとの聖地巡礼。乗り鉄とミステリの蘊蓄の案配がよく、あらすじの紹介も巧み。未読だらけのトラベルミステリを探して読みたくなる。未読の小説に挑む合間にちょうどいい刺激を受ける本だった。2019/09/27

浅木原

10
商業的には80~90年代のミステリーの中心だったのに、ミステリー史ではほとんど無かったことのように等閑視されるトラベルミステリー。メインは聖地巡礼エッセイだけど、トラベルミステリーの定義と現代までの歴史が(明らかに本格サイド視点からの史観ではあるけど)オマケの小論とはいえコンパクトにまとめられているのがポイント。異論反論を述べる余地も含めて価値があると思う。本編の聖地巡礼エッセイでは『空白の起点』の犯行現場探しと、『押絵と旅する男』の「山間の小駅」探しの回が白眉。既読率は9/18なのでいい方かしら?2019/09/24

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