内容説明
血で血を洗う“仁義なき戦い”を繰りひろげる広島ヤクザ界に、一人の鮮烈な生き方を通した博徒がいた。古風なヤクザ美学をもち、昔ながらの賭博だけを渡世の手段としていた。その彼に殺人教唆の嫌疑がかけられた。冤罪との長く苦しい闘いが始まる。畏怖と尊敬の念をこめて“最後の博徒”と呼ばれる波谷組組長・波谷守之の半生を追うドキュメント。
目次
第1章 1945年夏ヒロシマ・渡辺義勇報国隊
第2章 呉市阿賀町海岸通
第3章 浪花・瀬戸内ヤクザ武士
第4章 阿倍野区播磨町の波谷組
第5章 金沢拘置監の波谷守之