出版社内容情報
下谷稲荷町に住む辻六は自身番の家主。元力士・朝松、元博徒・陣五郎らと日々雑事をこなしている。ある日、町内の履物問屋・幕張屋へ柏木部屋の力士が怒鳴り込むという騒動が起こる。ただごとではないと心配する辻六は、さっそく幕張屋の若旦那に話を聞きに行くが、どうやら幕張屋の女中と二年前に死んだ柏木部屋の元関脇との間に、なんらかのつながりがあったという。自身番を舞台に色とりどりの人間模様を描き出す、人情あふれる時代小説新シリーズ第一弾!
内容説明
下谷稲荷町に住む辻六は自身番の家主。番人の元力士・朝松、元博徒・陣五郎らと日々雑事をこなしている。ある日、町内の履物問屋・幕張屋へ柏木部屋の力士が怒鳴り込むという騒動が起こる。ただごとではないと心配する辻六が幕張屋の若旦那に話を聞くと、どうやら幕張屋の女中と、将来を嘱望されながら謎の死を遂げた柏木部屋の元力士との間に揉め事があったというのだが…。自身番を舞台に色とりどりの人間模様を描き出す、人情あふれる時代小説新シリーズ第一弾!
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年東京都生まれ。データベース会社に勤務のかたわら執筆した「原島弁護士の処置」でオール讀物推理新人賞を受賞しデビュー。『土俵を走る殺意』で第11回吉川英治文学新人賞、『絆』で第41回日本推理作家協会賞長篇賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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いつでも母さん
114
小杉作家の新しいシリーズということで・・舞台は「自身番」その家主・辻六45歳。常番の番人・朝松は元力士。月番の番人・陣五郎と文治。町内の揉め事の顛末4話。各話最後がほんの少しだけ、奥歯に物が挟まったような印象を受ける。それが案外と良い(良いのかい)全部が全部、勧善懲悪スッキリと座りの良い結末ばかりではないのが人の世なのだ。人の心は表裏、清濁いろいろあるよね。いや、話はちゃんと解決してるのでご心配なく(笑)2025/05/29
あき
0
これは今ひとつピンとこなかった。主人公含めキャラクターが自分の中に落とし込めないというか、人物像が見えてこない。キャラクターの行動原理が一貫してなくて、こういう性格のキャラクターだからこういう行動をするというより、話の展開にあわせた筋書き通りの役をその時々で演じてる、みたいな印象を受けた。ちょっと次はないかなー。2025/06/19