出版社内容情報
お役への復帰を指示された用部屋手附同心の裄沢広二郎は、小者の三吉から、御用聞きによる無道な捕縛の目撃譚を聞かされる。その御用聞きを使っているのは、かつて隠密廻りに登用され、その後、定町廻りから臨時廻りとなった安楽という男だという。同輩の室町左源太から、安楽の人となりを聞いた裄沢は、安楽より出された入牢証文発行申請を手許に留め置き、一計を案じる。書き下ろし痛快時代小説シリーズ、待望の第八弾!
内容説明
お役への復帰を指示された用部屋手附同心の裄沢広二郎は、元小者の三吉から、悪名高い御用聞きによる無道な捕縛の目撃譚を聞かされる。その御用聞きを使っているのは、かつて隠密廻りに登用されたこともある臨時廻りの安楽吉郎次だという。同輩から安楽の経歴と人となりを聞いた裄沢は、安楽より出された入牢証文発行申請を手許に留め置き、一計を案じる。書き下ろし痛快時代小説シリーズ、待望の第八弾!
著者等紹介
芝村凉也[シバムラリョウヤ]
1961年宮城県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。二十数年のサラリーマン生活を経て著述活動に入る。2011年「返り忠兵衛江戸見聞」シリーズにてデビュー。重厚な筆致と優れた人物描写で話題となり、大きな注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やま
56
北町奉行所の用部屋手附同心、裄沢(ゆきさわ)広二郎の活躍の物語です。 【捕り違え】 菓子舗「東泉堂」の隠居の六兵衛から七両盗んだとして御用聞きの権太郎が、大工の民三を捕まえた。この件を裄沢が、民三の無実を証明した。七両盗んだ犯人は、権太郎であった。権太郎は、逃げた。➡これは面白い。引き込まれて一気に読んでしまった。決め手は、いま発行されている元文小判より金の含有量の多い享保小判を盗んで、権太郎が賭場で使ったことを裄沢に言い当てられた。2024/04/18
ニッキー
9
3日で二冊を読み終えた。かようにこの作家は面白いし、反骨精神と、その推理力にはいつも驚かされる。 この作家は、分かりづらい文章を書く。このシリーズになって、やっと分かりやすくなった。2023/08/23
coldsurgeon
6
知恵が回り弁もたつが剣の腕前はない同心裄沢広二郎が主人公。裄沢は道理に合わなければ上役にも物申すが、左遷や謹慎を恐れず、正義を貫こうとする。罪なき人の不当な捕縛にしっかりと向き合い、その真相を暴く。役人にはそれぞれその職分があり、他の者の職分に手を出すことは組織の統制を乱すことになるが、人としての倫理に反することには正義が優先する。正しく江戸の治安を守るため、主人公の奔走は続く。2024/04/07
kmzwrs5781
4
唯一信頼して手札を渡している三吉から聞いた非道とも思える捕物を騒動を聞きスッキリしない広二郎が一計を案じ動いたことで炙り出された真実とは。。。広二郎のお役目に対する思いは昔のある出来事が元となっていたという新たな過去も。第三話「陥穽」は題名からしてゾクゾクする。なんとも言えない読了感は時代小説好きにはゴリ押しするべし。2024/06/02
マサオ-
2
奉行所のお仕事小説。主人公の鋭い洞察力、やはり面白い。 どこまでも真っ直ぐな所、仲間内からの信頼、幼馴染とのあいもかわらずの友情。最新巻までもうすぐ追いつく。ちょっと惜しいが、やはり早く読みたい。どう展開していくか待ち遠しい。2025/03/26
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