出版社内容情報
野分により設立間もない人足寄場が壊滅的な被害を受けた。幕閣の間ではこのまま廃止との声が上がるなか、反対の立場を取る尾張藩主徳川宗睦と大奥御年寄滝川の意を受けた正紀は、人足寄場再建に奔走する火盗改役の長谷川平蔵に力を貸すことに。立て直しの資金を捻出すべく、直参の子弟を集めた剣術大会を開催しようと目論むのだが。シリーズ第19弾!
内容説明
野分により設立間もない人足寄場が壊滅的な被害を受けた。幕閣の間ではこのまま廃止との声が上がるなか、反対の立場を取る尾張藩主徳川宗睦と大奥御年寄滝川の意を受けた正紀は、人足寄場再建に奔走する火盗改役の長谷川平蔵に力を貸すことに。立て直しの資金を捻出すべく、直参の子弟を集めた剣術大会を開催しようと目論むのだが。シリーズ第19弾!
著者等紹介
千野隆司[チノタカシ]
1951年東京生まれ。國學院大學文学部卒。90年「夜の道行」で第12回小説推理新人賞を受賞。捕物帖での新人賞受賞は極めて困難と言われている中での快挙だった。『おれは一万石』シリーズと「長谷川平蔵人足寄場」シリーズで第7回歴史時代作家クラブ賞「シリーズ賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
14
2021年12月双葉文庫刊。書き下ろし。シリーズ19作目。長谷川平蔵の人足寄場の存続を滝川から頼まれた正紀の奮闘話で、プロジェクトXのような話が展開され、面白い。滝川さんが絡んだ出来事への京のヤキモチ的な言いようと態度が面白く楽しい。2022/04/30
qoop
12
シリーズ19冊目。小藩の運命と国家の政争が絡まり合う中、いよいよ藩の内政とは無関係の事情に巻き込まれる主人公。ここしばらく気配こそあったものの、あらためて針がそちら方向に振れて物語が動く気配が濃厚になってきた。今後ますます巻き込まれ方の物語が続くのかも知れないな。とはいえ話のスケールはこれまでと同等で、主人公の活躍が超人的にならず、インフレ化の恐れもない。人間関係を広げながら成長も見せ、巧みに巻を重ねている。2021/12/27
高橋 (犬塚)裕道
7
星3.5。一寸仕掛けが変わっていて面白かった。この手があるか?!2023/12/28
moo
7
てっきり長谷川様が勝つのかと思いきや、ありきたりにならずにヨカッタヨカッタ。それにしても相場もできればプロモーターもできるとは。でも今回は自分の藩には一銭もはいらなかったけど、大丈夫かな。最後の京さんのやきもちがかわいかった。2023/01/21
Abercrombie
7
気楽〜。自藩のためじゃない金策は、読んでて本当に楽だなあ。人足寄場存続の費用集めのため、剣術大会の開催を画策する主人公の活躍。依頼者からのプレッシャー、妨害工作、試合を勝ち進む敵役と、お約束の連続だったけど、じゅうぶん楽しめたと云える。2022/01/13
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