出版社内容情報
ますます足取りがしっかりし始め、更に活発さと愛らしさを増した桃子に、今まで以上に深い愛情を向ける元目付の愛坂桃太郎。一方で江戸の町に巣くうやくざの間には不穏な空気が漂い始め、その中心には桃太郎を慕う芸者の蟹丸の実兄である千吉の姿があった。蟹丸に思い入れはあれど、やくざの世界になど関わりたくはない桃太郎だが…… 大人気時代小説シリーズ、第七弾!
内容説明
一段と活発になり、愛らしさを増した孫の桃子を可愛がるのに忙しい元目付の愛坂桃太郎。一方で江戸の町ではやくざたちの間に不穏な空気が漂いはじめ、その中心には桃太郎を慕う芸者の蟹丸の兄である千吉の影があった。憎からず思う蟹丸のことは気がかりではあるものの、桃子の安寧のためにはやくざの揉め事になど関わりたくはない桃太郎なのだが、否応なくその諍いに巻き込まれてしまい…。孫を背負って悪を斬る、大人気時代小説シリーズ、第七弾!
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年生まれ。93年に『黒牛と妖怪』で第17回歴史文学賞を受賞し、デビュー。2015年に『沙羅沙羅越え』で第21回中山義秀文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タツ フカガワ
51
「それはなぁーい」と桃太郎が断言するのは、定町廻り同心雨宮五十郎と芸者珠子の関係。しかし雨宮の存在感はこのシリーズではどんどん大きくなっていく。しかも<駄目な人間に対する愛おしさ。自分はそれが強いのかもしれない>という珠子の心境が描かれる「裏返しの真実」は、桃太郎と暗殺者の闇の中の活劇もあって面白かった。やくざの大物たちを次々と手にかけた下手人が判明したところで次巻へつなぐうまさはまるでテレビドラマのよう。2024/09/30
雅
45
ダジャレか?成長する桃はカワイイけど、ちょっとキレが無いかな2022/02/26
はにこ
36
事件があると何かと頼りにされる桃太郎。今回も推理が冴え渡っていた。紐のハーネスつけられた桃子が可愛すぎる。桃子の為にヤクザの抗争に立ち向かう桃太郎。ファイト!2021/12/15
ひさか
25
2021年10月双葉文庫刊。書き下ろし。シリーズ7作目。変装やくざ、願掛け掃除、冬に溺れた男、裏返しの真実、の4つの連作短編。危ないから桃子を帯で繫いで遊ばせるというのは、いくらなんでもダメなんじゃないと思いながら、総じて、奮わない回だなぁと読み進んでいたら、ラストでガツンと来て、緊張が一気に高まりました。次作が楽しみです。2021/12/31
み
24
さくさくと♪10巻で完結したことを知り、読み進めます(^^)悲しい出来事がないとイイんですがね、今作がキナ臭くって心配です。こいぬのって、目からウロコがぽろっ。2023/04/14