出版社内容情報
気性の激しい姫君に翻弄される若侍伊兵衛。そして笑撃の結末が!?
内容説明
「下郎、待て！」。来栖伊兵衛は後方から馬を煽り、泥を浴びせた無礼な乙女に平手を見舞った。だがこの乙女、なんと主君が溺愛する五女、万姫だったのである。薙刀と小太刀にすぐれ、男勝りの気性と目も覚めるような美貌で鳴らす万姫は激高し、伊兵衛に“戦い”を挑んでくる。姫に翻弄される伊兵衛―しかしある事件を機に二人の関係は一変する！！周五郎流『じゃじゃ馬ならし』ともいうべき痛快ロマンの表題作を含む傑作短篇集。
著者等紹介
山本周五郎［ヤマモトシュウゴロウ］
１９０３年、山梨県生まれ。横浜市の小学校を卒業後、質屋の山本周五郎商店に丁稚奉公し、働きながら英語学校を卒業。地方新聞記者、雑誌編集記者を経て専業作家となる。６７年、惜しまれつつ逝去。日本を代表する文豪のひとり（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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じいじ
85
やっぱり周五郎の小説は好いですねぇ。本作は、氏の作品を底本に再編纂された短篇集です。装丁は良く言えばレトロ調で親しみを狙ったのでしょうが、私的には山本周五郎のイメージには合わず気に入りませんが…。表題作は、表紙のじゃじゃ馬娘を主人公にした話で、コミカルで楽しい一作です。城代家老の親子を描いた【女は同じ物語】が断然面白い。夫婦の虚々実々の駆け引きが秀逸。父子の女性観も楽しいです。父が息子に諭す「結婚してしまえば、女はみんな同じだ」は、著者の趣旨なのだろう。周五郎小説は、期待を裏切りません。2019/08/07
はつばあば
51
なんと申しましょうか・・この本を読まれていらっしゃるのが昭和の殿方ばかりのような気がするのは？。昭和から平成・令和と時空を経てきてはいますが、女はいつの世でもしたたかな者(笑)。周五郎さんも生前は女性に苦労されたのかもと思ってしまいました( ^^) _U~~2023/02/03
baba
30
山本周五郎氏のユーモアたっぷりサクサク読める短編集。どの章もムフフ、ふむふむ、ニヤニヤと楽しく読了。今の時代だと女性蔑視と怒られそうな場面もありますが、納得してしまいます。2019/08/13
MGM
8
やっぱり山本周五郎は面白い。どの話にもオチがあり、教訓がある。2019/07/29
いっこ
6
山本周五郎は読み始めたばかりどけど、こんな感じの短編もあるんだなと発見。軽いタッチでオチがあり、サラッと読めた。特に1話目が面白かった。表紙はちょっと好みではないけど。2020/01/11
