双葉文庫
若殿女難記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 258p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784575669275
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

久々に国元から江戸入りした若殿の姿に、家臣の誰もが絶句した。若さまって――こんなに馬鹿だったっけ? かつての賢さはすっかり消え、毎晩のように大宴会、女と見ればすぐに手を出す。それもそのはずこの若殿、側近の裏切りに遭った”本物”の替え玉だったのだ。降って湧いた贅沢な身分に、ますます調子に乗るバカ殿。だが、意外な逆転劇が待ち構えていた! 愉快痛快な表題作を含む傑作短篇集。

山本周五郎[ヤマモト シュウゴロウ]
著・文・その他

内容説明

久々に国元から江戸入りした若殿の姿に、家臣の誰もが絶句した。若さまって―こんなに馬鹿だったっけ?かつての賢さはすっかり消え、毎晩のように大宴会、女と見ればすぐに手を出す。それもそのはずこの若殿、側近の裏切りに遭った“本物”の替え玉だったのだ。降って湧いた贅沢な身分に、ますます調子に乗るバカ殿。だが、意外な逆転劇が待ち構えていた!愉快痛快な表題作を含む傑作短篇集。

著者等紹介

山本周五郎[ヤマモトシュウゴロウ]
1903年、山梨県生まれ。横浜市の小学校を卒業後、質屋の山本周五郎商店に丁稚奉公し、働きながら英語学校を卒業。地方新聞記者、雑誌編集記者を経て専業作家となる。67年、惜しまれつつ逝去。日本を代表する文豪のひとり(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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じいじ

91
これ、山本周五郎の…?。と思いながら、奇抜な表紙の絵柄に釣られて買ったものの、一連の山周小説と違う装丁に違和感を感じて手付かずだった。読んでみたら、意外と面白いです。いつもの作品とひと味違った筆致の5短篇、どれもがいけます。跡目相続で揺れる藩の内紛を、コミカルに描いた【表題作】は、存分に愉しませていただきました。若殿にウリ二つの影武者・伝吉が、若殿よりも酒の席では破天荒ですが、ご母堂のご位牌の前では、見事な振る舞いを演じてくれます。山周さん、こんな滑稽な小説も書かれていたんだ…と改めて感服しました。2022/10/19

タイ子

53
山本周五郎の痛快時代小説。表紙買いも大いにあり。周五郎さんの時代に書かれただけあって、今のように言葉(語彙)に制約がないだけ物語が伝わってきて面白い。作家さんだから当たり前と思うも、この語彙力はすごいと改めて思う。江戸時代に生きるお殿様、お城勤めの武士たちのラブストーリーもあったりで城下の風情とともに、最後に逆転のオチが来るというさすが周五郎小説。講談師が語るとさぞや面白いだろうなぁと思いながら楽しみました。2019/02/22

Inzaghico (Etsuko Oshita)

7
表紙のバカ殿が強烈過ぎて、買わないではいられなかった。表題作では、若殿を亡き者にして替え玉を傀儡に仕立て上げて自分たちで思いのままに操ろうとする家老たちではあるが、あまりに替え玉がバカすぎて、順調に行き過ぎて一抹の不安を覚えている。そうこうしているうちに、風向きが怪しくなって……。最後は見当がつくんだけど、愉快爽快。 けっこう男女がなかなか素直に思いを伝えられなくて、意地を張って意地悪したりして、だけど最後はハッピーエンド、という、まことに王道をゆくものが多い。映画的でもあるよなあ。2019/02/17

あられ

3
ぽっちゃりとした白塗りの若様、そうだったなあ、子どものころの時代劇を思い出した。凝った筋立てや言い回しがないが、気楽に大笑いできる。一息つける本だと思う。2019/12/09

やむやむ

2
短編5編。使われている言葉がどうにも昭和初期の小説にか思えず私には読みにくかった。江戸時代の話なのに『柱の影にご婦人が立っていた。』というような書き方や女性の名前が○○子だったり武家女性のセリフも芸妓のセリフも一様に「~ですのよ」とか「難しいお顔をなさるわ」などとやはりどうしても昭和初期の香りがついてまわるような。女性の登場シーンの少ない『恋の伝七郎』は面白かった。途中で昔のチャンバラ映画の雰囲気で読めばまだマシと気が付き何とか読了。2020/02/22

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