出版社内容情報
小杉健治[コスギ ケンジ]
著・文・その他
内容説明
ある夜、幻宗と新吾は、刀傷を負った侍の手術に往診した。翌朝、同じ屋敷を訪れた新吾は「怪我人などおらぬ」と、門番に追い返される。一方、順庵の患家では、内儀と手代が駆け落ちするという騒動が持ち上がっていた。新吾の周りで起こったまったく無関係な二つの出来事が奇妙に絡み合っていく…。書き下ろし青春時代小説、シリーズ第六弾!!
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年東京都生まれ。データベース会社に勤務のかたわら執筆した「原島弁護士の処置」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。『土俵を走る殺意』で第11回吉川英治文学新人賞、『絆』で第41回日本推理作家協会賞長編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
97
蘭方医 宇津木新吾(刀傷)6巻。玄宗と新吾、侍の手術の往診をした事から何度も襲われ複雑な流れに面白い展開でしたね、薬料をとらない玄宗、富と栄達を求めそれで得たものを患者に還元する道を選んだ新吾次巻はどんな展開になるのか楽しみですね。2018/11/09
やま
95
蘭方医・宇津木新吾6作目 2017.08発行。字の大きさは…中。新吾は、松江藩の藩医になることを決めます。 最後に、幻宗先生が「松江藩は……」と言っていたのがすごく気になります。次回以後大変なことが起きるのでは……。 香保の事があまり触れられなかったので、少し寂しく思っています。 次回は、2人は祝言を上げることが出来るのか。2019/10/01
ひさか
23
2017年8月双葉文庫刊。書き下ろし。シリーズ6作目。先に7作目を読んでしまったので、慌てて読んだが、香保さんが、新吾の妻になっていないのに驚きました。ラストで、離れを建てて祝言すると書かれていました。新吾が、巻き込まれた事件をあーでもないこーでもないと調べて回るというのとその過程や、全然関係ない所での経年による成長の所に焦点をあてた展開になってます。なにこれ。なかなか凄い。2023/03/19
ベルるるる
18
本作の最後では、新吾の前に新しい道が見えてきた。幻宗は何か言いたそうではあるけど口をつぐむ。どんな道を歩む事になるのだろう。2017/10/07
真理そら
8
一歩ずつ現実的な考え方も身につけていく新吾。だんだん出来上がっていく新居になる離れ。相変わらず太平楽で憎めない順庵。次巻は新吾の新婚生活ぶりを堪能させてもらえるかな、それとも藩医としてお家騒動に巻き込まれるかな。前者の方がいいなあ。2017/12/29