出版社内容情報
佐々木 裕一[ササキ ユウイチ]
著・文・その他
内容説明
上役の不正に連座するかたちで藩を追われた侍が、ひょんなことからほねつぎ屋を開業することになる「ちからこぶ」。病に臥した母親のため、日々懸命に働く少女の思いと、親子の愛情を描く「母のぬくもり」など、浅草福川町のとある貧乏長屋を舞台に繰り広げられる、悲喜こもごもの四つの物語。書き下ろし時代短編、心に沁みるシリーズ第四弾。
著者等紹介
佐々木裕一[ササキユウイチ]
1967年広島県生まれ。『ネオ・ワールドウォー』(経済界)を2003年に発表し、以降、架空戦記を中心とした執筆活動に入る。2010年より活躍の舞台を時代小説に移行し、人気シリーズを数多く発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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suzu
10
本の神さんいてはるんやなー。母を看病すること5カ月。先日主治医よりまた悪くなってる状況をきく。よくなったらつい調子に乗ってたらまたがつん。何回目だろう。もうだめだいうて生き返る。そのたびに私も上がったり下がったり。でも幸さんとこみたいなこちらが手を取ろうとしても、手を取り合うような母ではない。でも今日もいかねば。2017/08/23
よっしー
9
かび臭い長屋に住む住人達の物語。短編でしたが、シリーズ物としての連作で楽しく読めました。どの話も心に響くハッピーエンドに近いお話で、安心して読み進めれたのが良かったです。長屋に福の神がいるって、素敵ですね。人間、どんなに辛くとも前向きに生きていけば、どこかで幸せに巡り会える。そう思いたくなりました。2017/05/28
はる
7
今回は、てっぽう長屋に住む人々の連作短編集。子沢山の気のいいおっかさんの久さん、てっぽう長屋のある部屋は日当たり悪くないのに黴臭い。でも、その部屋に入った者は幸せになっていく。というジンクス。人のいい徳次郎は、密かに想っていた店のお嬢さんと結ばれる。真一郎は連帯責任で司官を解雇され愛妻と離縁させられたが、大出世で寄りを戻せた。幸は、父母を無くしてしまうが、幸と母を捨てて行ったと思っていた父が実は2人を思っての出奔だった事を知る。そして、働く蕎麦屋の常連のわな旦那に嫁ぐ事になった。今までの中で一番良い1冊。2019/09/13
カーメンホワット
5
いいなぁo(^-^)o佐々木さんのこのシリーズは朝飯に最高の温度。2016/03/20
taniguchimas
3
ハートウォーミング時代小説。短編だが前の登場人物が後に出てくる。とにかく読みやすく、読後も暖かな気持ちになれる。2016/12/11