内容説明
人形町で出くわした食い詰め浪人は元剣術指南役だった過去を語り、酒を奢ってもらった礼だと浅間三左衛門に折り鶴を手渡す。その四日後に照れ降れ長屋に迷い込んだ幼い娘・三春の手にも父に折ってもらったという鶴が握られていた。二人は父子ではないかと考えた三左衛門だったが、とりあえず姿を消した母親を捜す役目を又七に託す。書き下ろし長編時代小説、大好評第18弾。
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年新潟県生まれ。早稲田大学卒業後、11年の会社勤めを経て文筆の世界へ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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calaf
16
何だか知らないうちに、唐突に終わってしまった感じ。いや、確かに最後には・・・だけど。。。で、最終巻なら少しでも雪乃の事が出てきても良かったのに...2015/11/08
suzu
8
よかった。素晴らしい最期だ。人の心に残れる人。素晴らしい。しかもちょっとぼけつつとは何とも粋な終わり方ではないか。こういう大人が自分の周りにいてほしいぞ。いやもう自分がそっちの人。しっかりせんといかんのに、あたふた。今日も義母の家に久々に。あたふた。2017/11/26
とく たま
6
「折り鶴」元藩士指南役が騙され脱藩その後の更なる災厄。切なくも救われる一遍。「おすずの恋」8巻17巻と読んでこの巻でシリーズ3冊目だが、目を細めて観てしまう。物狂いの殿様の所業に三左の脇差が冴える。殿様を諫めようとしていた次男が哀れだ。珍しく救いなく・・「まだら雪」元風烈廻同心が年老いてぼけながらも悪を引きずり出す仕儀が読者も煙に巻く。ぼけ老人を時代小説で扱うのはむつかしいだろうねと思っていたら、そう来た!なるほど。酔いどれ小藤次ところの認知症の差配はどうしてる?2017/07/09
鈴木みかん
5
正義は勝つ!ってやっぱりいいね。今回は、三左衛門も半兵衛も半四郎も又七までも活躍して、気持ちいい1冊でした。おすずの恋は特によかった。まだらの雪は本当に悲しい最後だったけど。じ~んときちゃったよ。2012/12/09
Masayoshi Arakawa
3
20150520108 おすずが嫁にいき、半兵衛は大活躍のあと、静かに儚くなり、又七は三十過ぎてもちゃらんぽらんで、こんな生き方も羨ましかったりして。最後におすずに子ができてみんなが幸せでおしまい、、おしまい。18巻でシリーズ完、とても楽しく読ませて貰いました。坂岡さん、ありがとございました。次を期待してます。2015/05/19