内容説明
盗賊団黒猫組の五人は静養を兼ねて、元盗人が隠した金子を探しに箱根へ旅立った。そこで、黒猫組の一員で旗本の四男坊の如月剣四郎は、育ての親でもある轟釜之助を斬った白面の剣客・時雨京之助に偶然出くわす。この日を待ち望んでいた剣四郎は敢然と挑むのだが、果たせるのか、養父の仇。大好評シリーズ第三弾。
著者等紹介
芦川淳一[アシカワジュンイチ]
1953年、東京都生まれ。早稲田大学文学部卒。出版社勤務を経て、ミステリーやホラー小説を執筆。最近は時代小説で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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文句有蔵
4
面白かった!成り行きに無理矢理なご都合主義があるのはいつも通りだが、それでも読ませる魅力のある物語である。痛快とまでは言わないが、出来のよい娯楽小説だ。今回ついに因縁の仇討ちとなるが、これまでになく斬り合いの描写が長く、これは剣士に対する作者の配慮であろうか。或いは相手のおぞましさの描写というところであろか。どちらにせよ天賦の才より日々の努力、鍛練が勝つ結果は心地よい。また剣四郎の恋の行方も、ちゃんちゃらおかしい後付けの申し訳込みで楽しみなことである。どうなる、次号!(笑)2014/12/31
いえのぶ
0
盗賊団の一味の旗本四男が主人公。脇役とは言え、盗賊団の他の4名の登場がもっとあれば厚い話になりそうです。2011/11/27