出版社内容情報
盗賊・霞ノ小源太一味が江戸の町を震撼させていた。そんな折、油問屋・白滝屋の一人息子が高尾山の天狗にさらわれるという事件が起きた。見習い同心の八巻卯之吉は、筆頭同心の村田銕三郎から探索を命じられる。江戸一の札差の息子、卯之吉が八面六臂の活躍をする待望のシリーズ第二弾!
内容説明
盗賊・霞ノ小源太一党が江戸の町を震撼させていた。そんな折、油問屋・白滝屋の一人息子が高尾山の天狗にさらわれるという事件が起きた。見習い同心の八巻卯之吉は、南町奉行所筆頭同心の村田銕三郎から探索を命じられる。江戸一の札差の息子、卯之吉が八面六臂の活躍をする、大好評シリーズ第二弾。
著者等紹介
幡大介[バンダイスケ]
1968年、栃木県生まれ。武蔵野美術大学造形学部卒業。テレビ局嘱託職員、CM製作会社に勤務。1995年、文筆業に転じフリーライターとして活躍。2008年、「天下御免の信十郎」シリーズ(二見時代小説文庫)で時代小説作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
初美マリン
120
ここまで突拍子もない話なのだから、もう少しスカッとした物語の方かいいかなと思う。善意からくる悪行の方がしまつに悪い、これは少し頷いた。2021/05/10
ケイ
89
オーディブルにて。ドラマ化は非常に忠実にされていたのだな。あまりにも自然体のままに場違いなところにいると、周りが勝手に「泰然としている」と思ってしまうところからの妙。義賊はなぜいけないのかと自問する彼への答えになるほどと頷いた。それにしても、勝手に人斬り同心にされちゃうとは面白い。2024/01/11
yamatoshiuruhashi
54
江戸を騒がす神隠し騒動。神隠しのように追い詰めたはずなのに消えてしまう盗賊団。ある商家の奥方の神隠し。息子が神隠しから帰ってきたら人が変わってしまった。幾つかの「神隠し」が最後は一つに繋がる捕物帖。にしても、卯之助の能天気さと趣味を超えた域に達する手を出した「道楽」の数々にまあ一種の爽快さを覚える。この人にとっては医術も道楽で手術の腕は天下一品ときた。盗賊団のお頭、実は義賊なのではないか。捕まってしまったのは残念なことが。2023/08/11
万葉語り
52
シリーズ2作目。テレビで見たので大体ストーリーは覚えていた。最後の方で語られる、悪者が悪いことをするよりも、義賊の方がたちが悪いという卯之吉の医学生仲間の言葉に思わず納得した。それにしても、周りの人が次から次へ誤解して、卯之吉が切れ者の凄腕隠密廻り同心になっていくのが面白い。2020-0102020/01/13
はにこ
43
店の息子が天狗に拐われて戻ってきた話と、町に蔓延る盗賊の話がそれぞれ進む。探索はソコソコに吉原で遊んだりしているうちに事件の鍵にたどり着く。周りが勘違いして卯之吉を大物だと思ってしまうのが可笑しい。でも推理力は中々だと思うぞ。最後は犯人が可哀想だったなぁ。弥五郎の活躍が無かったのもちょっと残念。2021/03/15