出版社内容情報
久しぶりに千勢が米田屋に直之進を訪ねてきた。ここ十日ばかり、佐之助の姿が見えないという。佐之助に思いを寄せているとはいえ、千勢は依然として直之進の妻だ。複雑な気持ちを抑えて佐之助探しを始めた矢先、事件が起きる。シリーズ第十五弾。
内容説明
久しぶりに千勢が米田屋に直之進を訪ねてきた。ここのところ、佐之助の姿が見えないという。佐之助に思いを寄せているとはいえ、千勢は依然として直之進の妻だ。複雑な気持ちを抑えて佐之助探しを始めた矢先、千勢が実の娘のように面倒をみているお咲希がかどわかされかかる。佐之助の失踪とどんな関わりがあるというのか…。好評書き下ろし長編時代小説シリーズ第十五弾。
著者等紹介
鈴木英治[スズキエイジ]
1960年、静岡県沼津市生まれ。明治大学経営学部卒業。1999年、『駿府に吹く風』(刊行に際して『義元謀殺』に改題)で第1回角川春樹小説賞特別賞を受賞。新進気鋭の時代小説作家として注目されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はつばあば
38
千勢やお咲と共ににホワンとした日々を過ごし・・現を抜かしていたことがこの度の佐之助の落ち度。ですがもう暗殺も辞め平穏な日々を過ごせる佐之助に安堵です。直之進ともお互い友垣の気分でいると思います。千勢にも去り状を渡し、それぞれの道を歩いていく。冨士太郎も逞しくなったし、智代さんの裸身もちらつくようになれば立派に男です!(^^♪。しかし気になるのはあの歌舞伎役者の七之助=七右衛門。前回佐之助音沙汰なしで今回は囚われの身。作者の思惑は??直之進を主人公の座に戻す為?。このまま準主役は佐之助で(^^♪。2022/06/25
真理そら
26
おきくとの未来を考えて千勢に去り状を渡した。もう千勢の話はいらない気がする。すごく美人らしいけどそれ以外の魅力が感じられないし…。ま、これで物語として一段落ついたのかな。拉致される展開が多いシリーズなのだが、佐之助まで攫われるとは、もう殺し屋としては稼げないかもね。冨士太郎の周りの人間関係は楽しい。2019/03/05
ぶんぶん
21
【図書館】シリーズ、第15弾! 今回は、なんと佐之助が誘拐されてしまう。 それを千勢から聞かされて救おうとする直之進だが、流石に無理があるのではないか。 また、風呂敷は広げるだけ広げ、たたむときはあっさり。 絵解きが十分で無いのでは、最終章に詰め込み過ぎで解決篇がおざなりな感じが強い。 そろそろ、その癖、止めた方が良いのでは。あと、主要人物の紹介ページを作っても良いでは。 これは、作者か編集者か判らないが。それとも、登場人物がブレブレなので入れられないのか、邪推してしまう。 でも、次巻に行ってしまう(笑)2023/08/21
屋根裏部屋のふくろう🦉
8
佐之助が拉致されてしまった。犯人の姿が今ひとつ分からない。小笠原相模守怪し。佐之助を拉致できるほどの腕前というのだから相当腕が立つ。直之進と琢之助が捜索する。ところで富士太郎はこれまで直之進一筋だが、御母堂の計画で富士太郎の幼馴染の智代に自分の世話を頼む。まんまと功を奏して智代の色香にドキッとする富士太郎。千勢と直之進は正式に別れ、これで一区切りがついた。とまあこんな具合なんだけど、手に汗握る場面もなく、淡々と話が進みそして終わったという感じ。2019/02/26
市之丞
4
いつも最後はあっさりと・・・いや、たたみ込む様に終わるよねぇ~。鈴木英治に期待しているだけに、それが不満(ーー;)2012/09/22