内容説明
沼里藩主又太郎の生命を狙った島丘伸之丞を捕らえた湯瀬直之進は、札差の登兵衛らとともに沼里を発ち、海路江戸に向かおうとしていた。一方、事件の黒幕堀田備中守は、思いもよらぬ奇策を用意し、島丘奪還を企んでいた。腐米汚職の全貌を知る島丘を無事江戸まで護送し、堀田の陰謀を白日の下に晒すことは出来るのか!?好評書き下ろし長編時代小説シリーズ第十三弾。
著者等紹介
鈴木英治[スズキエイジ]
1960年、静岡県沼津市生まれ。明治大学経営学部卒業。1999年、『駿府に吹く風』(刊行に際して『義元謀殺』に改題)で第一回角川春樹小説賞特別賞を受賞。新進気鋭の時代小説作家として注目されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
133
口入屋用心棒「荒南風の海」13巻。腐米汚職の黒幕老中首座堀田備中守正朝を見事討ち果たした直之進さん、主人公の面目躍如、それにしても佐之助さん良いところでフォローしてくれますね~千勢さんと夫婦になれば良いんだけどな~、富士太郎の出番は一服の清涼剤か良いですね。最後に光右衛門さん誘惑されてしまったけど、腐米汚職の続きがあるのか次巻を読まねば。2015/07/26
はつばあば
37
さり気なく活躍する佐之助。もうこれは大物の域ですわ。直之進の30人切り、いくら又太郎から拝領した刀だと言ったって刃こぼれもするだろうし油で切れなくなっているはずなのに・・。まぁ老中をただの武士が殺すってこと自体有り得ないのですが・・有り得ないことが好きな作家さんかと。これで終わりかと思えば何やってんのよ光右衛門さん・・。次は14巻目2022/06/24
ぶんぶん
22
【図書館】シリーズ、第13弾! 島岡伸之丞を捕え、海路を護送中の直之進一行。一方、堀田備中守は島岡奪還を試みて密かに高速船を向かわす。 嵐、難破、を経て、どうにか無地到着と思わせるが、またもや大波乱が・・・しかし、三十人斬りは無理があろう、いくら銘刀でも血塗りはごまかせない。 それをナマクラだから斬れなくなるといのは・・・しかし、強敵を殺してしまって良いのか、手掛かりが無くなってしまう。 相続その他はどうでも良いが。 決着を付けずに他の事件か。 富士太郎の事件を絡めるのは良いと思う、箸休めに丁度良い。 2023/08/19
屋根裏部屋のふくろう🦉
7
例によって、沼里の直之進とおきく、佐之助、又太郎と琢之助、江戸の冨士太郎が同時進行で話を進める。沼里の主君又太郎危うし。しかし直之進懸命の救出劇、佐之助のアシストなどでついに老中堀田備中守を追い詰める。老中主座の地位にある人と切り合いのなるとか、家臣30人を一人で捌くといったことはあり得ないのだが、そこはそれ、痛快時代小説ということで。一件落着と言いたいが、本来の米流通問題が残っていたね。2019/01/27
わたしは元気
4
一件落着と思ったら、また、新たな事件が。2022/12/07