内容説明
藍染橋の袂に診療所を開いている千鶴のもとに、身元の分からない白骨が持ち込まれた。二年前に神隠しにあった小間物屋の徳蔵と思われたが、確たる証はなく困り果てた南町奉行所の同心、浦島亀之助が助けを求めてきたのだ。千鶴は復顔術を試みるが…。医学館の教授方であった父桂東湖の遺志を継いで女医者となった千鶴の活躍。待望の新シリーズ第一弾。
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。小松左京主宰「創翔塾」出身
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感想・レビュー
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はつばあば
57
10年前に図書館で借りて読了していたようです(^^;。いやぁもうすっかり忘れていました。今読んでも色あせることなく医者としての颯爽としている千鶴さんと旗本の次男坊求馬、父親の朋友酔楽が絡んでの物語。医者だからできる事件への関わり・・お節介や出しゃばりではなく徐々に成長していく姿勢。飛び飛びで読んでいた過去を忘れ、同性として、また自立した娘を持つ親として再読・応援していきたいと思います。2023/03/31
ろば
41
女医をテーマにした時代小説もいくつかあるけど、医学の専門的な話が出るわけじゃなく、その点は読みやすかったかな。2016/12/09
Atsushi
36
四話からなる短編集。医学館の教授方だった父桂東湖の意思を継いで女医者となった千鶴。藍染川沿いに治療院を構え江戸で起こる難事件を解決していく。凛とした千鶴に思わず惹かれてしまう。旗本菊池求馬との今後の展開が気になるところ。続編も読んでみたい。2018/11/18
長くつしたのピッピ
23
藍染袴で颯爽と往診に向かう女医の千鶴。診療所の二人の女性や同心、旗本の次男坊、父親の朋友と、脇役は豊富なのだが、いまひとつ魅力が分らない。シリーズ物なので、ゆっくりと登場人物を知っていきたい。2021/09/29
MIHOLO
22
時代劇、女医の活躍に興味持って読んでみました。藤原さんは初読みだけど、読みやすかった。他の人の感想でドラマ化されたと知り、そう言えば、見た事あるかも!とは思ったけど、中身やキャストは全然覚えてない。本の中身は女医先生の活躍もあるけど、切ない話も多く、時折ジワッと目頭が熱くなりました。シリーズ化されてるのかな?また機会があったら読みたいと思う。2016/03/27