内容説明
作品でしか窺うことのできなかった戦前戦後の探偵作家の人柄を伝え、より親しみを感じさせてくれる貴重な回顧の数々。若くして探偵作家としてデビューし、消長を繰り返した探偵文壇の動向をつぶさに見てきた著者が、親交のあった作家20人をとりあげ、その実像を明らかにする。
目次
戦後探偵文壇の思い出の作家たち―序論
人生派探偵小説の異才―朝山蜻一論
アリバイ崩しのトリック・メーカー―鮎川哲也論
アンチ・リアリズムの大御所―江戸川乱歩論
風俗派の奇人探偵作家―大河内常平論
王朝物探偵小説の開拓者―岡田鯱彦論
探偵文壇の錬金術師―大坪砂男論
関西本格派の鬼―香住春吾論
爬虫類怪異譚の創始者―香山滋論
探偵小説界の新感覚派―狩久論〔ほか〕