双葉文庫<br> 半暮刻

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双葉文庫
半暮刻

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  • サイズ 文庫判/ページ数 592p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784575529333
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

児童養護施設で育った元不良の翔太は先輩の誘いで「カタラ」という会員制バーの従業員になる。ここは言葉巧みに女性を騙し惚れさせ、金を使わせて借金まみれにしたのち、風俗に落とすことが目的の半グレが経営する店だった。〈マニュアル〉に沿って女たちを騙していく翔太に有名私大に通いながら〈学び〉のためにカタラで働く海斗が声をかける。「俺たち一緒にやらないか……」。二人の若者を通した日本社会の歪み、そして「本当の悪とは」を描く社会派小説。


【目次】

内容説明

児童養護施設で育った元不良の翔太は先輩の誘いで「カタラ」という会員制バーの従業員になる。ここは言葉巧みに女性を騙し、惚れさせ、金を使わせて借金まみれにしたのち、風俗に落とすことが目的の半グレが経営する店だった。〈マニュアル〉に沿って女たちを騙していく翔太に、有名私大に通いながら〈学び〉のためにカタラで働く海斗が声をかける。「俺たち一緒にやらないか…」。二人の若者を通して日本社会の歪み、そして「本当の悪とは何か」を描くベストセラー社会派小説、待望の文庫化。

著者等紹介

月村了衛[ツキムラリョウエ]
1963年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。2010年に『機龍警察』で小説家デビュー。12年『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞、13年に『機龍警察 暗黒市場』で第34回吉川英治文学新人賞、15年に『コルトM1851残月』で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』で第68回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)、19年に『欺す衆生』で第10回山田風太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ@no book, no life.

132
半暮刻、半グレ。つまり半分グレー。ブラックでもホワイトでもない。そんな現代社会の合間や谷間を若者を通じて描く。そこに絡んで描写されるのがホストクラブとあの大手広告代理店というのだから惹き込まれる。この描写については数年前のあの会社のドキュメンタリーかと見間違うばかり。そこに古典的洋書を通じた本の効能も混ざり込む。本は読書は人を救い、人を変えるのである。そして我等読書家泣かせでえる。やはり僕が注目している作家・月村了衛氏、やりますね。そしてひょっとしたらですが、続編描けるのかという終わり方がまた憎い。2026/09/06

Shun

33
違法すれすれの営利活動で騙した獲物から暴利を貪る半グレ集団の実態に迫る社会派小説。ヤクザと似た反社集団だが、弱者の生き血を吸い尽くす如き無法は仁義や掟に縛られたヤクザより悪質に思えてくる。近年被害増加中の若者やお年寄りを狙った特殊詐欺はトクリュウと呼ばれ、こういった仕事を装って言葉巧みに犯罪行為へと引き込む手段も半グレ活動と言われている。本作に登場する主人公の一人も元は優秀な大学生だったが、バイト目的で始めた会員制バーの経営者のカリスマ性に魅入られ、いつしか半グレとなっていた。ヤクザすら霞む究極の悪とは。2026/07/22

mayu

31
初読み作家さん。ひゃー、凄かったなぁ。結構なボリュームなのに冒頭から惹き込まれて読み始めたら止まらなかった。育ちも学歴も見た目も正反対の翔太と海斗が出逢ったのは「カタラ」という半グレ集団が運営する店。そこで2人は女の子を勧誘し、闇に落としていく。同じ所から始まった2人はどこまでも対照的。自らの行いの罪深さに気付いて向き合う者と罪だとも思わず目もくれぬ者。最後の対話にすべてが込められている気がした。海斗の様な人間はきっとあのままだろう。なにか良からぬことが起きそうな雰囲気にハラハラしながら読んだ一冊。2026/08/14

ohion

10
単行本発売時から文庫化を待っていた本書。 ホストクラブに嵌めて風俗に落とす仕事をしていたふたりの男。ひとりは服役、ひとりは逮捕すらされない状況になり、人生が違う方向にころがっていく。 苦しい再生の道と黒より邪悪な灰、その灰のなかの黒。日本社会の闇、構造も描き、やっぱりこうなんだよなとも思ったりする。ラストのふたりの邂逅までずっと頁を繰る手が止まらない。2026/09/08

TUGUMI

9
9/4-5 〈社会派小説〉って気取った説教みたいでどうしてもニガテなんだよな……と思ってたが滔々とした語り口と事実だけを淡々と(その分残酷に)活写する描写力、高いリーダビリティで二日で読んでしまった。現実に起きた事件を想起させるが、露悪や問題提起に留まらず、得体のしれない半透明な闇にのまれるような胸糞を残すのは素晴らしい。ガイブン好きで読書サークルも主催しているデリヘル嬢って……と思ったがそこからのほんわかパートでジーンときた。環境や学歴から何を学ぶかが大事ってことね。良くも悪くも対比が刺さる小説だった。2026/09/05

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