出版社内容情報
一世を風靡したといっても過言ではない、日本の昔ばなしをミステリーで読み解いた『むか死』シリーズの最新刊にして最終巻。あっと驚くミステリーのもとになった昔ばなしは「こぶとりじいさん」「耳なし芳一」「舌切り雀」「三年寝太郎」そして「金太郎」――いずれも趣向に富んだ、これまでの作品に勝るとも劣らない作品集。
【目次】
内容説明
日本の昔ばなしをミステリで読み解く人気シリーズ。今作では「こぶとりじいさん」「耳なし芳一」「舌切り雀」「三年寝太郎」「金太郎」がミステリになりました!ほかにも「笠地蔵」「三枚のお札」といった昔ばなしも盛り込まれ、「まさか…」「こうなるのか…」と驚き満載で読み応え抜群です。シリーズ史上、最大の謎解きをどうぞお楽しみください。
著者等紹介
青柳碧人[アオヤギアイト]
1980年千葉県生まれ。早稲田大学卒業。2009年『浜村渚の計算ノート』で第3回「講談社Birth」小説部門を受賞してデビュー。19年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』は多くの年間ミステリーランキングに入り、本屋大賞にノミネートされた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
えみちゃん
20
青柳さんの「むかしむかしあるところに」シリーズ、今回は日本昔ばなしです。「こぶとりじいさん」「耳なし芳一」「舌切り雀」「三年寝太郎」「金太郎」などなどお馴染みの昔ばなしがモチーフとなって物語は進んでいきます。アリバイ崩し、密室殺人、パラレルワールド、アームチェア・ディテクティブ、クローズド・サークルなどなど手を変え品を変えた青柳さんのおもてなしに大満足です。どのお話もおもしろかったけど「三年寝太郎」と「金太郎」にミステリー界の超大物・クリスティーの作品にかけているところが心憎いばかりですね。笑っ。2025/10/23
オヤニラミ
11
昔ばなしミステリーシリーズ第三弾!!「こぶとり爺さん」「耳なし芳一」「舌切り雀」「三年寝太郎」「金太郎」の五つの話を素に捻りの加えられた殺人事件が起こります。最初の2編は読んでいても複雑でやや混乱しましたが、三編からはどんどんと情景が浮かび面白味が出てきました。最終編の金太郎城殺人事件はクローズド・サークルの様相で面白かったです。細かい展開はやや強引さもありながら上手く伏線回収されどの話も良く練られたストーリーで楽しく読了しました。2025/11/02
KDS
9
昔ばなし×ミステリ短編シリーズの第三弾にして完結編。今回も思わず唸らされる傑作がてんこもり。「こぶとりじいさん」「耳なし芳一」「舌切り雀」「三年寝太郎」「金太郎」をベースにした五篇を収録。特に最後の「金太郎」を題材にした「金太郎殺人事件」が最高に面白くて、坂田金時(金太郎)の子孫・坂田金柑の城に隠された「鬼の腕」を探すゲームに参加した者たちが、金柑の作った謎かけ歌をなぞるように次々と謎の死を遂げてゆく…。クローズドサークルで起こる殺人事件は「そして誰もいなくなった」のオマージュのようでもある。面白かった!2025/10/24
NAOAMI
7
日本の昔話を物語ごとに大胆なアレンジして、人がやたら死んでミステリ仕立てとなっているシリーズ。昔話を複数組み合わせての仕掛けに唸る箇所多数。陰陽師をはじめキャラも錯綜。さらに名作ミステリのオマージュも含まれていて思わずクスッとさせられる。太郎が安楽椅子探偵ばりの推理でスゴっと思わせる一方、三年待つ意図が実にしょうもなく笑えた。太郎頼みかと思っていた、なえの機転や事件度胸とでも言おうか彼女の動じなさがイイ。雀のお宿、つづら3種でループする結末がボクには好み。一気に3人の近隣城主が殺される地方って大変だなぁ。2025/11/19
ブランノワール
4
面白かったです。好きなシリーズです2025/10/18




