出版社内容情報
高校生の茜寧は、友達や恋人に囲まれ充実した日々を送っている。しかしそれは、「愛されたい」という感情に縛られ、偽りの自分を演じ続けるという苦しい毎日だった。ある日、茜寧は愛読する小説の登場人物、〈あい〉にそっくりな人と街で出逢い――。 いくつもの人生が交差して響き合う、極上の青春群像劇。
【目次】
内容説明
「愛されたい」という感情に強く囚われている茜寧は、友人に囲まれ充実した高校生活を送っているが、誰にも本心を明かすことができない。人に好かれるよう振る舞い神経をすり減らす中、一冊の小説だけを心の支えにしていた。ある日茜寧は、その小説に登場する〈あい〉にそっくりな人物と街ですれ違う。声をかけるとその人物の名前もまた〈あい〉だと言う。友達になった二人の身の回りに、本に記された内容と同じような出来事が起き始めて…。人生と物語が交差する、極上の青春群像劇。
著者等紹介
住野よる[スミノヨル]
高校時代より執筆活動を開始。2015年『君の膵臓をたべたい』でデビュー。同作で16年「本屋大賞」第2位、Yahoo!検索大賞“小説部門賞”など、数多くの賞を受賞した。23年『恋とそれとあと全部』で小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よっち
28
偽りの自分を演じ続ける苦しい毎日を送る高校生の茜寧。彼女がある日、愛読する小説の登場人物〈あい〉にそっくりな人と街で出会う青春群像劇。宇川逢と出会い自分が愛されるための行動を選択する茜寧、アイドルとして理想の姿を演じようとする樹里亜、そして彼女たちの偽りの自分を演じる姿に嫌悪感を抱く茜寧の幼馴染・上村。どこまでが本当の自分で偽りなのか、それが曖昧になっていくのは誰しもあることだと思いますけど、痛い自分を抱え続けても自分が愛されたい、誰かに理解してもらいたいという報われない切実な渇望がなかなか印象的でした。2025/08/07
なみ
14
“愛されたい”に取り憑かれ、人々から好かれるように振る舞う糸林茜寧は、大好きな小説『少女のマーチ』の登場人物とそっくりな人間を見つける。 茜寧の幼馴染みや、ひとりのアイドルを巻き込んで、『少女のマーチ』をなぞるように彼女の日々は動き出す。 台詞と地の文のギャップがとても面白く、人間らしさに溢れている物語だと感じました。 少し癖のある登場人物が多い中で、真っ直ぐな性格をしている逢の存在が印象的でした。 ラストの展開も良かった!2025/09/13
はるき
11
うん、よく分からない。なんと言いますが、共感できる要素が少なすぎた。なんでかなあ?2025/08/28
Masaaki Endo
4
どこかから面白くなるのか?と、読み切ったけど結局よく分からない話で、腹を割ったら血が出るだけさってタイトルもよく解らない。2025/08/29
yk8743
3
★★★☆☆ キミスイぶりにインパクトのあるタイトルきたなと期待大だったが結果は思った程ではなくボチボチといったところ。程度の差はあれど茜寧のような相手によって裏表を使い分けるのってある種当たり前だと思うけど後半ここまで来ると病的すぎて共感は得られなさそう。対して誰が相手でも本心しか出ない逢みたいな人間との対比は面白いけど極端すぎてこれも難しい。ジュリのパートが一番現実的というかまともで読みやすかった。最終的に少女のマーチという存在がよくわからず仕舞いで、消化不良感がある。2025/09/07